サトイモの肥大が始まるのは通常の栽培では親イモで７月、子イモ、孫イモはそれぞれ１カ月遅れて８～９月となります。しかし地上部が枯死するまでは肥大し続けますので、生育期間が長いほど多収となります。

　サトイモは早めからも収穫できますが、初冬に入り薄霜に１～２回あい、葉が少し霜枯れしたころに行うと、イモは完全に肥大し終え、充実します。なお収穫が遅れると寒害を受け、品質が劣るばかりか、日もちがたいへん悪くなってしまいますので注意しましょう。

　収穫の手順としては、地上部を地面から７～８㎝ぐらいの高さで切り、株全体を掘り上げます。子イモ、孫イモを親株から取り外すにはビール瓶で株元を強くたたくと簡単に外れます。

　イモを貯蔵して春まで利用する場合には、子イモ、孫イモを外さず、排水のよい場所で、40～60㎝ぐらいの深さに穴を掘り、株の切り口を下に向けて重ねるようにして穴に収めます。これは腐り防止のためですが、その上をカヤや麦わらで覆い、土をかけます。