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野菜に関するQ&A

トマトの接ぎ木苗は、昨年トマトを育てた場所に植えても問題ないですか?

トマトの接ぎ木苗は、昨年トマトを育てた場所に植えても問題ないですか?

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最近のトマト台木は改良が進み、多くの病気にかからない品種が使用されているとはいえ、輪作が可能なら昨年トマトを栽培した場所への連作は避けたほうがよいでしょう。なぜなら、土壌病害や土中の虫、土中の微量要素の欠乏など、連作障害の原因となる条件のすべてに対応可能というわけではないからです。実際に青枯病などでは抵抗性があるとはいえ、100%の抵抗性は望めません。接ぎ木苗で植えたのに根の病気にかかってしまったとの話も時々聞かれます。

 ただ、菜園スペースはそれぞれ異なり、輪作を行うのに不十分な環境で野菜作りをされている方もおられることでしょう。そのような場合は、やはり接ぎ木苗を使用するほうが病害虫や生理障害の影響を少なくできる可能性が高まり、無難といえます。連作障害に対しては、接ぎ木苗の使用のみを考えるのではなく、自分の菜園でどんな土壌病菌が増えているのかを知った上で、土壌改良なども併せた複合的な処置を行うことが必要です。

 なおトマト台木は、多くの場合、根が強く吸肥力も強いため、茎葉が通常より茂りやすく変形果や尻腐れ症につながることもあります。そのため施肥を抑えぎみにするか、自分で接ぎ木をする場合は吸肥力のおとなしい台木の選択も大切です。 月刊誌Q&A 野菜