マンゴーは栽培適温25～30℃の熱帯果樹で、実を楽しむには、冬でも15℃くらいを保ち、果実の生長期は20℃以上が必要です。耐寒温度は5～6℃というものの、10℃以下になると木が弱りますので屋外での栽培は難しく、加温設備のある温室等の施設が必要でしょう。

　しかし、専用の温室がなくても、大鉢植えで、冬は日当たりのよい夜間でも温度の保てる室内で管理し、暖かくなれば屋外に出して育てることができます。

　この冬季の温度管理ですが、11月ごろ3～4週間は中低温（10～15℃）に合わせ、潅水も控えめにし土壌をやや乾燥させた状態におくと、花がよくつくようになります。その後は中高温域（15～20℃）で管理しますが、特に2月ごろ花が咲き、この開花期から幼果の生長期はやや高温域（20℃以上）に保ち、水切れのないように管理します。なお、低くなりがちな室内の空中湿度を高くする工夫も必要です（加湿器等の利用）。こうすることが、受粉率をよくし果実の裂果を防ぐポイントです。