果樹に関するQ&A
ミズレモンを行灯仕立てにしたいです。仕立て方を教えてください。
ミズレモンを行灯仕立てにしたいです。仕立て方を教えてください。
ミズレモンは、キミノトケイソウ(パッシフローラ・ロウリフォリア)と呼ばれる、熱帯アメリカ原産のトケイソウ科の常緑つる性植物です。果実は卵形でやや大きく、熟すと橙黄色となり、食用になるトケイソウ属の中でも、多肉で芳香があり、食味・食感のよい良品といわれています。
霜のない暖地では屋外で越冬しますが、冬は日当たりのよい室内に取り入れ最低温度5℃くらい、日中はやや高温域で管理します(生育適温は20~30℃)。
生長が早く鉢植えでは根づまりしやすいので早めに植え替えを行い、最終的に大きな鉢に仕立て、行灯形支柱を取りつけます。つるは支柱の外側に巻きつけるように誘引し、要所をビニタイなどで止めます。前年枝から春に新しく伸びたつるの葉腋に花が咲くので、毎年2月に充実したつるを40~80㎝残して剪定しますが、余分なつるや弱ったつるも切り戻し、全体によく日が当たるように支柱に誘引しておきます。なお、巻きひげは自分で支柱に絡みつくので切らずに残しておきます。
熱帯等条件のよい所では周年収穫できますが、国内では4~5月に開花し、8~9月に収穫します。自家受粉では結実しにくいので、人工受粉する必要があり、異品種の花粉を利用すると受粉率が上がります。株の大きさに応じて摘果することも必要です。
生育が旺盛なので、肥料切れのないように注意し、元肥としての緩効性肥料(リン酸成分の多いもの)と、生長期は追肥(玉肥など)を与えます。