サツマイモは私たちの世代では、子どものころさんざん食べさせられてきて見るのもいやだと言う人もいますが、近年の品種は甘くホクホクして非常においしくなっています。また、食物繊維だけでなくビタミンやミネラルなども豊富です。

　サツマイモの生育には、水はけがよく土地が肥えすぎていないことと、太陽の光が強い環境が適しています。特にチッソに敏感で、チッソ分が多いと茎葉が繁茂しすぎて「つるぼけ」となり、イモの肥大が悪く形状が乱れ、皮色があせて、水っぽく甘みがのりません。したがって化成肥料のチッソ分を少なくし、有機的なチッソ分を重点的に施します。また、リン酸が多いと甘みが増加し、肉質が粉質になるといわれ、カリはイモの肥大、増収に効果は高いのですが、でんぷん歩どまりを低下させ、品質を悪化させるといわれています。これらを念頭に肥料を施してください。また、前作の肥料が残っている場合には元肥を施さずに植え付けます。

　粘土質の土壌では、高畝として排水をよくしてください。