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果樹に関するQ&A

かんきつ類の予措とはなんですか?またどのようにして行うのでしょうか。

かんきつ類の予措とはなんですか?またどのようにして行うのでしょうか。

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予措とは、果実を輸送や貯蔵する際に、品質や鮮度を保つためにあらかじめ行う措置をいいます。着色の促進や糖度を高めるためにも行われ、かんきつ類では果皮を乾燥させます。予措の種類は目的により「乾燥予措」「追熟予措」「高温予措」などがあります。

 温州ミカンを長期貯蔵する際は70~80 %の湿度で1~2週間保持し、果実重量の3~5%減量をめどに乾燥させる「乾燥予措」を行います。イヨカンでは貯蔵と着色促進を目的に10~15℃に温度を上げ約20 日間保持する「追熟予措」を行います。ポンカンなどの着色改善にはさらに高い20 ℃くらいを保持するのが効果的で、特に「高温予措」といわれます。これらの処理は、果実が減量するまで一定の条件下で管理します。そうすることで果実表面がコルク層状になり、病菌による腐敗を防ぐなどの効果があります。予措を行ったものを貯蔵するには、表に記載している温湿度をめどに貯蔵します。この温湿度以外で貯蔵すると、果汁が少なくなりスが入る「予措戻り」が出ることがあります。

 家庭で収穫した温州ミカンは、穴あきのコンテナに6~7分目入れ、納屋など通風のよい暗所に1~2週間置き、重量が3~5%軽くなり果皮がしなやかになってから貯蔵適温で貯蔵します。 月刊誌Q&A 果樹