果樹に関するQ&A
サクランボはどのくらい南の地域まで育てられるでしょうか。また暑さ対策について教えてください。
サクランボはどのくらい南の地域まで育てられるでしょうか。また暑さ対策について教えてください。
サクランボの産地は山形県がトップで、北海道、山梨、青森と続くように寒い地域に向きます。栽培の適地は、年平均気温7~14℃で4~10月の平均気温14~21℃、低温要求時間1400時間以上、4~10月の降水量1300㎜ 以下でかつ6~7月の雨量が少ない地域です。低温要求時間は、芽吹く前に7℃以下の低温にあわせるトータル時間のことです。
該当地域は長野県や山梨県が「南限」ですが、冷涼気味で降雨が少ない地域であれば、より南でも栽培可能です。この場合は風通しがよく真夏は西日の当たりにくい所を選んで植え、できれば弱い遮光(30%程度)をするとよいでしょう。降雨の多い地域では株元をビニールシートで覆い、土壌への浸透水分を調整します。適地と比べると受粉結実が悪く、病虫害も多くなり収量が安定しないことがありますが、家庭果樹としては楽しめます。
なお、サクランボは自分の花だけでは受粉結実しない自家不結実性をもつ品種が多いため、他品種も植える必要があります。受粉の相性がありますので、品種を選ぶ際には確認しましょう。中には1本で結実するものや、「暖地桜桃」など暖地でもなりやすい種類もあります。