野菜に関するQ&A
果菜類を接ぎ木苗で育てるメリットは何ですか。また接ぎ木苗を植え付ける際の注意点を教えてください。
果菜類を接ぎ木苗で育てるメリットは何ですか。また接ぎ木苗を植え付ける際の注意点を教えてください。
果菜類の多くは、ふだん親しまれている重要野菜です。限られた広さの畑で栽培するため、つい連作になりがちですが、ほとんどの果菜類は、連作すると土壌伝染性の病虫害が多発しやすくなります。
これを防ぐには、台木に病害虫に抵抗性のある種類を選び、栽培したい品種を穂木として接ぎ木してやれば、病虫害を抑えることができます。すべての病虫害を同時に防ぐことは困難ですが、主な土壌伝染性の病害を防ぐことができれば、農薬散布回数が軽減されるなどメリットは大きくなります。
さらにナスは台木の種類を選ぶことで、低温期での生育を促進できたり、茎葉にトゲが発生するのを抑えられたりします。トマトでは吸肥力の旺盛な台木を選ぶと、元肥の量を減らせます。キュウリの場合は台木を選べば、果実をブルームレスにすることも可能です。
接ぎ木苗を定植する時は、浅植えにして接ぎ木部を土から離してやり、穂木からの発根を防ぎます。また台木からも芽が伸びてくることがあるので、葉の色や形が違う台芽は必ず早めにとり除きましょう。
※ブルーム… キュウリ自体が乾燥などからの保護のために生成する、白く粉をふいたように見える物質。