スイートコーンの畝の近くにほかの種類、例えば同じスイートコーンであっても粒の色や性質が違う品種を植えるのはよくありません。同様にポップコーンや観賞用コーン、あるいは飼料用のデントコーンを近くに植えることも避けます。これは「風媒」といって、種類や品種の違う花粉が雌花の絹糸に届き、交雑が起こるためです。種類の違うコーンの間で交雑が起こると「キセニア」という性質により、花粉の影響で色や味の異なる種実がつくことがあります。

　例えば白粒種の近くに黄色種がある時、同時期に雌しべの受粉期になると交雑が起こります。その結果、白粒種の粒に花粉親の影響が現れて、黄色の粒やかたい粒ができることがあります。

　これを防ぐには、異なる品種のコーンを植える場合は１００ｍ 以上の距離を離すか、タネまき時期を変えて雄しべの出る時期をずらしてやります。同じ黄色の甘味種同士では、近くに植えても問題はありません。