ホウレンソウは比較的寒さに強い野菜ですが、厳寒期の栽培ではハウスまたはトンネルで保温して凍霜害の防除に努めます。

　栽培のコツは発芽を揃えることです。早めに完熟堆肥を施し耕しておいた畑に、畝を作り油かすと化成肥料を施し、よく耕します。10㎝ 幅のまき溝を作りタネをまき、５～７㎜ の厚さに覆土します。水をやり直ちにトンネルで覆い、トンネルの裾に土をかけ、密閉状態にして発芽を促します。発芽が揃い、育ち始めるとトンネルの頂部に穴をあけ、換気を図ります。長く密閉すると軟弱徒長になり寒害を受けやすくなりますが、適度に換気すれば、ゆっくりと健全に育ちます。乾きやすい畑では10日に１回くらいの割合でトンネルを開けて十分に水をやります。

　品種は、低温期に生育が旺盛で栽培しやすく、特に12月～翌年２月の冬どりに向く「メガトン」や、冬どりで特に甘みがのる「弁天丸」、株張りが良好な「強力オーライ」がよいでしょう。