F1品種のタネは、形や性質の異なる種類の間で交配をして作られています。その目的は、交雑種であるタネをまくと両親よりよい形や性質が現れる「雑種強勢」という性質を利用することです。ただしこの形や性質が現れるのは、雑種第１代だけに限られます。そのためF1のタネは「一代雑種」とも呼ばれます。

　F1品種のタネを育ててできた野菜の花にもタネはできますが、このタネをまいても元の親と同じような形や性質になることはなく、非常に不揃いで親とは似ても似つかない野菜が育つことになります。そのためF1品種のタネは自分では採種できず、市販のタネを購入することになります。タネを買う際に、袋に「タキイ交配」あるいは「F1種子」「一代交配」「一代雑種」などと書かれていることに注意してください。価格は多少高めですが、育てやすく多収になるようになど、遺伝子組み換えによらない品種改良がされています。