野菜に関するQ&A
栽培していたニンニクが腐ってしまいました。原因と対策を教えてください。
栽培していたニンニクが腐ってしまいました。原因と対策を教えてください。
栽培中にニンニクが腐る要因はいくつか考えられます。まず挙げられるのは、「ニンニク春腐病」です。比較的低温期に、初めは暗緑色で水浸状の病斑が葉身や葉鞘に出て、全体に拡大して褐色に軟化腐敗します。軟腐病のような悪臭はともないません。春に発生する場合が多く、このように呼ばれています。
病原菌は茎葉の傷口から侵入するので、強風雨や土入れなどの農作業の前後に薬剤による防除を行います。腐敗株は伝染源になるため早期に抜きとり、圃場外に持ち出します。また排水に努め、過度の多肥栽培は控えます。
多氾性の「軟腐病」は、主に鱗茎の肥大期からみられる細菌病で、下位葉鞘や葉鞘基部が灰白色となって軟化倒伏します。葉を引っぱると容易に鱗茎から抜け、独特の悪臭を放ちます。収穫後の貯蔵中に軟腐する場合もあります。5月以降に高温多雨条件が続くと発生しやすくなるので傷をつけないようにしたり、害虫を見つけ次第駆除するなど、予防に努めます。なお遅い追肥によるチッソ過多や収穫時の降雨は発病を助長するので注意しましょう。
ボトリチス菌による「灰色腐敗病」は、生育中や収穫期の多雨で多発します。主として貯蔵中の球の中から腐って問題になりますが、3~4月の発病初期に薬剤防除をします。