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花に関するQ&A

チューリップの芽が出たのですが、花が咲かずに終わってしまいました。なぜでしょうか。

チューリップの芽が出たのですが、花が咲かずに終わってしまいました。なぜでしょうか。

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温帯産のチューリップは夏には休眠し、17℃以下に涼しくなると水分を得て発根し始めます。10月ごろに球根の底部が半輪状に膨らんでくると根が発育を始め、植え付けの適期になります。地温が下がると発根を始め、寒くなるにつれ盛んに根を出してきます。寒い冬は葉が出ず、休眠しているように見えますが、地下部では変化が起こっています。

 球根の貯蔵養分であるでんぷんはそのままでは生長に利用することはできませんが、1~3℃の低温に一定期間(50日程度)あうとブドウ糖に転化されます。転化されると生長に利用できるようになります。そして、2月中旬ごろより養分が流動し始め、地表に芽が伸びてきます。この時期に球根に十分な水分があることが必要です。水分不足になると蕾がしなびて葉だけが生長してしまいます。特に鉢植えやプランター植えでは冬でも土が乾きやすいので、乾燥していれば水を与えます。

 チューリップは水やりで凍上するようなことがない限り、まず根が傷むことはありません。花壇植えのものでも雨が少なく晴天が続くようであれば、同様に水やりが必要です。水分が不足すると、葉が大きくなり開花するころになっても、白っぽい褐色の枯れたような蕾のまま残ってしまいます。

 また、生育途中で植え替えると根が傷み、花が咲かないことや枯れることもあります。直接植え込みできない時は、ビニールポットなどに仮植えしてから本植えにすると、植え傷みが少なくなります。

 もし花の咲かなかった株があれば、球根の肥大を図ると次年度は開花球になります。肥料を軽く与え、5月末ごろに葉が自然に枯れてくるまでしっかり光合成させて球根を充実させるよう、傷めることなく大事に管理しましょう。 月刊誌Q&A 花