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花に関するQ&A

シャクヤクがたくさん蕾をつけるのですが、花がほとんど咲きません。どうしてですか。

シャクヤクがたくさん蕾をつけるのですが、花がほとんど咲きません。どうしてですか。

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シャクヤクは一般的に蕾がかたく、蜜のような粘液を出し、開花まで時間がかかる性質があります。このような蕾を開かせるには株に相当なパワー(草勢)が必要ですが、株の弱っているものはパワーが不足しているので咲かない場合もあります。

 シャクヤクは蕾の数も多く、頂芽に3~4個つき、側枝にも数個つきます。蕾をそのまま咲かせると小さな花しか咲かず、株に大きな負担がかかり開かない蕾も出てきます。これを防ぐためには早めに余分な蕾をとり(摘蕾)、1茎1花にします。

 開花時期に水分不足になったり、風当たりが強く乾燥していたりすると、蕾の粘液が固まって花が開きにくくなってきます。このほかパワー不足になり株を弱らせる主な原因として、次の4点が挙げられます。

① 肥料不足の場合です。シャクヤクは比較的肥料を好み、肥料不足になると花芽の数が少なくなり、花も大輪が咲かなくなり、時には蕾も開きにくくなります。

② 前年度に葉を傷めたことが考えられます。切り花にするために葉を根元から切ったり、夏に乾燥させて傷めた場合です。シャクヤクは8月下旬には茎の基部の芽先に次年度の花芽を作ります。この花芽分化時期まで葉が元気であることが必要です。光合成により葉でできた養分を移行させることで、花芽を作ったり株を充実させたりするもとになるからです。

③ 根頭病に侵されると生育全般が悪くなります。また灰色かび病に侵されると花芽の生長が悪く、特に蕾につくと蕾のままで止まり、花が開きにくくなります。病徴が見られたら薬剤散布などで対処します。

④ 生長が早く4~5年以上経つと芽数が増えます。だんだんと花つきが悪くなり根も太くならず、弱りの兆候が出てきます。この場合は花後に芽数を制限するように間引きするとともに、適期に株分け・更新するとよいでしょう。 月刊誌Q&A 花