花に関するQ&A
庭で育てているサクラの木が大きくなりすぎてしまいました。剪定をしたいのですが、木を傷めない最適な時期と処理方法を教えてください。
庭で育てているサクラの木が大きくなりすぎてしまいました。剪定をしたいのですが、木を傷めない最適な時期と処理方法を教えてください。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と昔からよくいわれます。サクラは枝を切ると切り口が治りにくいため枯れが入りやすく、木を弱らせる原因になるので、むやみに枝を切ることをいさめています。しかし適切な剪定は、何も剪定せずに放任している木よりも長命で樹形をよくします。適切な時期、方法で事後の切り口保護などを行えば、枯れ込みの心配は少なくなります。
剪定は、いずれも落葉期の12月~翌年2月を目安に行います。一般的に、剪定バサミで切れるくらいの太さの枝であれば、切っても切り口の癒合およびカルス(傷口をふさぐために増殖する組織)の巻き込みが早く心配はありません。これより太い枝の場合はカルスの巻き込みに時間がかかり、完全に再生しないこともあり、将来的に枯れ込みが進行する可能性があります。
大きく茂ったサクラをコンパクトにしたい時は樹冠線をイメージし、適切な位置で大枝、中枝、細枝と切っていきます。太い枝を幹または大枝の付け根から切る「枝おろし」をする時は、幹と垂直に切る「フラッシュカット」ではなく、「ブランチカラー」と呼ばれる盛り上がり部分を残してすぐ上で切ります。枝を切り縮める場合は、必ず枝の分岐点から切ることが大事です。
伸びすぎた新生枝(前年枝)を切り縮める時は、芽の伸びる方向を考えてから芽の上から3㎜ほどの所をやや斜めに切ります。いずれの場合も切り口に殺菌癒合剤を塗布します。