野菜に関するQ&A
ネギに赤いさびのようなものが出ています。何の病気でしょうか。
ネギに赤いさびのようなものが出ています。何の病気でしょうか。
恐らくネギのさび病にかかったと考えられます。さび病はかびの一種で、葉に黄色からオレンジ色のやや盛り上がった小斑点を多数形成します。タマネギやニンニクを侵す系統と同じ病原菌で、ラッキョウやニラに多発することもあります。さび病は春と秋の低温多雨に発生することが多く、肥料不足で草勢が弱った場合に多発します。
発病のメカニズムは、まず主に葉や花梗の表面に、楕円形ないし紡錘形の少し盛り上がった斑点ができます。後にこの斑点は中央部が縦に破れ、さび色の粉(夏胞子)が飛散します。病状が進むと、斑点に接して褐色の長い楕円形ないし紡錘形の別の斑点ができます。この斑点は鉛色となり次第に膨れ、縦に破れて紫褐色の粉(冬胞子)を飛散します。被害の激しい葉や花梗は病斑に覆われて、やがて枯れてしまいます。
病原菌は冬胞子の形で被害植物についたまま冬を越して生き残り、第一次伝染源となります。冬胞子は空気中に飛散してネギにつき、発芽して葉や花梗の気孔から侵入します。侵入してから約10日間の潜伏期を経て発病し、夏胞子を形成して第二次伝染源となり、周囲の株へ蔓延します。
対策としては、収穫せずに残した発病株や被害にあった残渣を集めて、焼却するか土中深くに埋めます。また適切な肥培管理を行うとともに、発病前から定期的に薬剤散布を行って予防しましょう。