購入した挿し穂がしおれている場合は、浅く水を張ったバケツにつけて、涼しい日陰に置いておきます。そうして回復させてから植え付けると、まず間違いなしに活着します。これは挿し木の要領とまったく同じです。

　サツマイモの挿し穂は親イモの伸びたつる先を切って苗とします。挿し穂は植え付けの前に２～３日ほど日陰でしおれるまで放置して、植え付けの前日に水につけて吸水させます。この作業は、子どもが親離れする儀式のようなものです。挿し穂を一度乾燥させて再び水につけることで親つるから離れたことを自覚させ、発根させるために行います。

　ところが苗がみずみずしいうちに植え付けてしまうと、日差しが強すぎて、根を伸ばす準備が整う前に枯れてしまうことがあります。ただし、子育て同様、しおれさせすぎると取り返しがつかなくなりますのでご注意ください。