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野菜に関するQ&A

イチゴ苗の植え付けが遅れてしまいました。植え付け後にしておいた方がよいことがあれば教えてください。

イチゴ苗の植え付けが遅れてしまいました。植え付け後にしておいた方がよいことがあれば教えてください。

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遅植えによる収穫減を防ぐためには、越冬前までに十分に根張りのよい株に仕上げることが大切です。冬季は休眠状態になるので、休眠するまでにしっかり生長させます。植え付けの遅れを取り戻し、活着をよくするためには根を切らないようていねいに植え付け、寒冷紗を被覆するのがよいでしょう。活着するまで寒冷紗で覆い、朝夕2回くらい水をやります。ただ過度にやりすぎても過湿になり、根腐れを起こしてしまいます。また乾燥させてしまうと根傷みを起こしてよく生長しないので、土が乾いてきたらたっぷりと与えるようにしましょう。

 その後は苗床が乾かない程度に水をやります。古い下葉は早めに除去し、発生するランナーも随時除去します。また、中耕を兼ねて除草します。遅植えの場合、植え穴にリン酸肥料を少々施しておくと2週間後に定植した際活着がよくなり株が揃うといわれていますので、試してみてください。

 肥料は実つきをよくするためには必要ですが、多く与えすぎてもよくありません。特にチッソ分が多いと葉や茎はとても大きくなりますが、肝心の実の太り方が悪くなります。肥料は植え付け3週間後と2月下旬に1回ずつ化成肥料を少量与えるだけにします。肥料焼けしないよう、株元から15㎝ほど離れた場所に施します。

 イチゴの芽が動き始める前、一般地では2月下旬の追肥後にマルチ作業を行うのが普通です。マルチは保温や根の周りの水分を保ったり、雑草を生えにくくする効果があります。ただし、イチゴは十分に寒さに当たることで休眠から覚める性質があります。そのためマルチ作業が早すぎると根の発達が悪く浅根になり、厳寒期に主要な花房が出て、花が霜害で著しく傷むため満足な収穫が得られませんので注意しましょう。 月刊誌Q&A 野菜