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果樹に関するQ&A

マンゴー、アボカド、ライチ、バナナ、パパイヤなどのトロピカルフルーツは、露地栽培でも収穫できますか。

マンゴー、アボカド、ライチ、バナナ、パパイヤなどのトロピカルフルーツは、露地栽培でも収穫できますか。

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熱帯・亜熱帯の果樹を露地栽培するには、やはり冬季の温度が問題です。最低気温が0℃を下回る地域ではアボカドなどを除いて露地栽培は困難で、適温を維持できるハウス栽培か、冬季は屋内へ移動できる鉢栽培が主流となります。

 栽培に当たっては、各果樹に応じた生育適温、耐寒温度があるので確認が必要です。例えばマンゴーは生育適温20~30℃で、果実を楽しむには冬季でも15~20℃以上は必要で、暖地のごく限られた地域以外では露地栽培は難しいでしょう。耐寒温度は5℃程度ですがこれは単に株が枯れずに維持できる温度で、寒さによる株へのダメージは大きく樹勢の回復に時間を要し、とても果実を楽しむということにはなりません。ライチやバナナ、パパイヤも同様で露地栽培は困難です。アボカドは耐寒性が比較的強く、品種により差がありますがマイナス6~マイナス1℃に耐えるものもあり、関東南部以南の太平洋側の温暖な地域では露地栽培が可能です。フトモモ科のフェイジョアは非常に耐寒性が強く、京都府立植物園でも露地で植栽しています。熱帯果樹の栽培においては温度が第一ですが、ほかにも次の条件を考慮しましょう。

① 日当たりがよいこと…糖度が高くおいしい果実に成熟するためには、十分な光合成が必要です。

② 水やり…夏季にはたくさんの水が必要です。特に開花から果実の生育初期には、乾燥は大敵です。

③ 風当たりが少ないこと…風当たりが強いと樹木の折損や果実の落下、冬季の寒風害の恐れがあります。

④ 自家不和合性か雌雄異株かどうか

⑤ 受粉を助ける送粉者はいるのか…一般には人工授粉が有効です。

 これらを考えると露地栽培できる地域・品目は限られますが、各果樹の特性や栽培管理を確認し、トロピカルフルーツの栽培に挑戦してみてください。 月刊誌Q&A 果樹