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野菜に関するQ&A

分けつ(分球)タマネギがたくさんできました。何が原因でしょうか。

分けつ(分球)タマネギがたくさんできました。何が原因でしょうか。

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タマネギ栽培では、ニンニクのように株元に小球を分球することはあまりありません。通常では大きな球の中で1~2個の球ができることはありますが、一つの球として保護葉に包まれています。しかしタマネギでもベルギーエシャレットなどは、ラッキョウのようにいくつかの小球が基部にできます。改良されてきた現在のタマネギも、基部に球ができる可能性をもっています。

 秋まき栽培では9月ごろにタネをまき、小株で越冬します。肥料が多かったり、早めにタネをまいたり、暖冬になったりすると生育が進み大株となり、品種によっては抽苔(トウ立ち)や分球しやすくなります。抽苔には一定の大きさになった株が15℃前後の低温にあう必要があります。実際に抽苔するにはある程度温度の上昇も必要になり、4月ごろに抽苔が起こりやすいです。しかし植え傷みさせたり、12月上旬ごろ葉鞘径が8~10㎜以上になっていると、1次分球(外部分球)しやすいです。抽苔しなくても内部の茎頂部で異常が起こると頂芽優勢が破れ基部の芽が動き出し、小球を作ります。

 この分球はあまり起こらないのですが、その心配がある場合は播種時期を守り、多肥を避けます。施肥量は、1㎡当たり成分量でチッソ20~25g、リン酸、カリを20~30gとします。早生種では元肥に3分の2~全量を、中生~晩生種では元肥半量、追肥半量を目安にします。また大玉にしようと株間を広げないことです。暖冬になりそうな場合は追肥の時期を遅らせ、追肥量も少なめにします。また翌年4月に入ると葉数の増加が止まり、球肥大が促進されるようになってきます。この時期に追肥したり肥効が続いていると2次分球(内部分球)しやすくなるので、最後の追肥を3月上旬までに終えます。 月刊誌Q&A 野菜