野菜に関するQ&A
昨年、タマネギの貯蔵がうまくいかず、一部は腐ってしまいました。貯蔵のポイントを教えてください。
昨年、タマネギの貯蔵がうまくいかず、一部は腐ってしまいました。貯蔵のポイントを教えてください。
タマネギを雨の日に収穫したり、晴天でも収穫後に濡らしたりしなかったでしょうか。土つきの根菜類は必ず晴天日に収穫し、掘り上げた後、畑で乾燥させ、土をふるい落としてから貯蔵します。
タマネギの場合は葉の倒伏が揃った1週間後が収穫適期です。これより遅くても早くても、貯蔵性は劣ります。葉つきのまま収穫し、畝の上で乾燥させてから、軒下など雨に当たらない、日陰で風通しのよい場所で物干し竿などにつるします(つり玉貯蔵)。表皮を十分に乾燥させることで、その後の玉の腐敗をかなり減らせます。一般にタマネギは収穫後休眠に入り、夏の終わりごろまで萌芽はしません。この時期に乾燥していると萌芽が遅れるため、乾燥状態で玉を保存するのです。
長く貯蔵する場合は品種選択が重要で、早生種ではなく中晩生の品種を選びます。早生種の玉はやわらかくて水分も多いため、腐りやすく休眠も早く破れて芽が伸長しやすく、貯蔵性は劣ります。そこで中晩生種の‘ネオアース’‘パワー’を選べば、休眠期間も長くて長期貯蔵に向きます。つり玉貯蔵で、中晩生種なら9~10月ごろまで貯蔵できます。大玉にしようとチッソ過多になったり、追肥を遅効きさせると、体内糖分が消費されて貯蔵性が悪く、また病気にかかりやすくなります。そのため元肥は決められた量を守り、追肥の最後は翌年3月中旬までに終えます。貯蔵中の玉の腐敗は畑から持ち込まれることが多いため、栽培中の防除管理をしっかり行います。