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野菜に関するQ&A

干しネギは枯れてしまわないのでしょうか。

干しネギは枯れてしまわないのでしょうか。

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干しネギは全体が干からびたように見えますが、周りの葉は乾燥していても鱗茎(基部の小球)は生きて休眠状態に入っています。植え付けられると根は地中に伸び、芽が伸びて生長を再開してネギになります。夏の30℃を超える高温ではネギの地上部の生長は衰え、鱗茎が太ってきます。これは一種の不良環境を回避するネギの適応で、この干しネギをつくることにより、涼しくなるまで休眠状態を続けさせます。干しネギのつくり方にはコツがあります。

 干しネギの秋冬どり栽培には、二つの作型があります。10月にタネをまき育苗して、翌年3月に摘蕾、移植して7月上旬に株を抜き取り干し苗にして、8月上旬に植え付ける方法と、4月まき育苗で、7月下旬に株を抜き取り干し苗にし、8月下旬~9月上旬に植え付ける方法です。秋まきでは栽培は長期になりますが、10月上旬には穫できる長所があります。

 定められた時期に株を抜き取って、その場で5~7日間地面に並べて干す「地干し」を行います。その後、土を十分に落としてから葉を束ね、風通しのよい所にかけて干す「本干し」を2週間ほどします。この時、鱗茎部を中にして、直接日光に当たらないようにしてかけます。

 植え付ける時にも注意点があります。干しネギの苗は長さ15㎝ほどに切り詰め、枯れた葉を十分に取り除き、鱗茎のしっかりしたものを選び苗にします。苗の大きさを揃えて4~5本にまとめて植え付けます。どちらの作型も地温が高い時期なので、植え付け直後には水やりしないで数日間放置し、土の湿りで自然に発根するのを待って、軽く水やりします。干しネギの利用で新芽の出がよくなり、10月~翌年3月にかけて収穫できます。 月刊誌Q&A 野菜