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野菜に関するQ&A

ナスを栽培していますが、実がかたくなります。何が原因でしょうか。

ナスを栽培していますが、実がかたくなります。何が原因でしょうか。

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ナスは果菜類の中でも強い光と高温を好みます。生育適温は昼23~28℃、夜間16~20℃です。最低地温が15℃以下で急いで定植を行うと、開花しても20℃以下では花粉が十分に発芽しません。受精不良では、小果でかたい石ナスになります。その後連続して開花結実するには、温度以外に土壌水分や栄養状態が重要です。ナスは土壌水分の多いことが必要で、水分不足では果実はかたく肥大も不良になります。十分な水やりと共に、畝にはマルチや敷きわらをし、乾燥防止と地温上昇を防ぎます。

 ナスは連作を嫌うので必ず輪作をします。根が深く伸びるので、定植3~4週前には1㎡当たり堆肥を2~3㎏と苦土石灰100gを入れ、十分に耕うんします。その後、元肥として1㎡当たり化成肥料(チッソ-リン酸-カリ=10-10-10)150gを全層に混ぜ畝立てします。水分は多量に必要ですが、湛水状態では根の機能は抑えられます。湛水では肥料を十分に吸収できないため、果実肥大は不良で、果実の着色も劣ります。適度な土壌水分と肥効が続かないと、果実肥大が順調に進まず果皮がかたくなります。それは栄養状態が悪いと、正常な花芽ができなくて短花柱花となり、受精不良になるためです。高温にも注意が必要で、35℃以上の高温では花粉の発芽が不良で、やはり結実不良になります。その結果、種子形成が不十分で、果実の生長は悪くなります。

 高温を避けるためには、枝葉が込みすぎないように整枝を行います。整枝により、日当たりと風通しが改善されれば果色が淡くなり、果実肥大が不良になることを防げます。ただ果実に直射日光が当たりすぎると、皮がかたくなることもあるので注意しましょう。 月刊誌Q&A 野菜