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果樹に関するQ&A

ナッツの木に実ができました。収穫後の処理方法を教えてください。

ナッツの木に実ができました。収穫後の処理方法を教えてください。

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ひとくちにナッツ類といってもさまざまで、単純に定義づけすると、殻に包まれた食用の木の実で、果肉ではなく殻の中にある種子そのものである仁( 胚や胚乳からなる)が食用として利用されています。植物園で栽培している中では、アーモンドやクルミ、セイヨウハシバミが思い浮かびます。これらは比較的栽培しやすく家庭でも収穫できます。

 まずアーモンドは、アメリカのカリフォルニア州など生育期間中に乾燥する温暖な気候の所が主な産地です。高温多湿な気候は不適地ですが、高温多湿でも栽培しやすく自家結実性の強い品種もあり、植物園でもピンクの愛らしい花と果実の両方で楽しんでいただいています。収穫は7月下旬ごろに、果肉が割れ始めたらすぐに採取します。収穫を遅らせると割れ目から雨が入り、腐ったり虫害を受けてしまいます。収穫後は1週間ほど陰干しし、食べる時は殻を割り、中の実(仁)をフライパンなどでローストします。

 次にクルミは、日本に自生するオニグルミなどは栽培には不向きで、国内外で広く栽培され結実量も多く殻も薄くて割りやすいカシグルミやその改良品種が一般的です。秋に自然落果したものや外果皮が開き始めたころ落果させ、外果皮を取り除き水洗いし、風通しのよい場所で乾燥します。殻の中の実はローストするのが一般的です。セイヨウハシバミは日本に自生するツノハシバミやハシバミの仲間で、果実はヘーゼルナッツとして知られています。ドングリ形の堅果で、秋に自然落果したものを収穫し同様にローストします。

 いずれもローストすると酸化しやすので、生のまま密閉した袋に入れ冷蔵保存し、食べる分だけローストしできるだけ早く利用するのがよいでしょう。 月刊誌Q&A 果樹