花に関するQ&A
ハイビスカスやブーゲンビリアなど、南国の花の冬越し方法を教えてください。
ハイビスカスやブーゲンビリアなど、南国の花の冬越し方法を教えてください。
南国の花、つまり熱帯・亜熱帯の花木はもともとの生育環境を考えれば耐寒性は弱く、暖地以外では冬は温室や室内に取り込んで管理することとなります。ただ植物の種類や系統により耐寒性は異なり、栽培に当たっては耐寒温度の確認が必要です。ハイビスカスの園芸品種の系統では、在来系と呼ばれる古くからある系統は比較的寒さに強く、大輪で観賞価値の高いハワイアン系や野生種のフウリンブッソウゲをもとに改良されたコーラル系は耐寒性が弱く、冬越しには10℃以上の温度が好ましいです。
いずれの系統でも最低気温が15℃を下回ると室内に取り込みましょう。取り込む前は思い切って全体の3分の1~2分の1程度に剪定します。室内では窓際に置き、日光によく当てます。夜間は温度が下がりやすく、厚手のカーテンを引くか鉢を部屋の中央に移動します。ブーゲンビリアも同様に11月ごろに室内に入れます。耐寒性はハイビスカスより強く、3~5℃あれば冬越しします。いずれも冬は生育を休止するので鉢土の表面が完全に乾いてから水を与え乾かしぎみに管理し、肥料も施しません。
南国の植物の栽培では、それぞれの植物の耐寒温度を把握し、最高最低温度計などで室内の最低温度を確認しておくことも大切です。耐寒温度が維持できなければ発泡スチロールの箱や梱包に使う気泡緩衝材を利用し、鉢を入れるミニ温室をつくるのもよいでしょう。
なお「水やりを控える」「乾かしぎみに管理する」とは、1回の水やりの量を少なくするのではなく、水やりの間隔を延ばすことで、普通は用土の表面が乾いてから数日後に、鉢底から流れ出るくらいたっぷり施します。