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野菜に関するQ&A

ホウレンソウが貧弱で大きく育ちません。どうしてでしょうか。

ホウレンソウが貧弱で大きく育ちません。どうしてでしょうか。

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ホウレンソウのタネはかたい果皮に囲まれた硬実種子です。高温期にタネをまく夏まきでは、水につける「浸漬処理」をします。水につける時間は短めにして、半日以上にならないようにします。吸水して発芽が始まってもまだ水につかっていると、酸素不足でタネは死んでしまいます。畑に直まきする場合も同様です。直根性のため、特に水はけの悪い土では過湿になり、呼吸できずに死んでしまいます。過湿に弱い一方で乾燥にも弱く、多湿になりやすい畑では、堆肥を入れて通気性と保水性をよくし、さらに高畝にします。

 発芽が悪ければ、その後の生育も悪くなりがちです。発芽を促進するために、果皮をやわらかくする処理を行った「エボプライム種子」を使うと、浸漬処理をしなくても発芽はよく揃います。

 また、酸性土壌に弱いため、土壌酸度も重要です。タネまきの約1カ月前に粗起こしをする際に、堆肥と共に苦土石灰を入れ、中性~弱アルカリ性に調節しておきましょう。連作すると生育障害やべと病が出たりするので、輪作が必要です。

 長日植物で日長が長くなると花芽ができ、幼苗期の低温でも促進されます。ホウレンソウのタネには針状突起のある「東洋種」と、角がない丸形の「西洋種」があります。東洋種は長日に敏感で、花芽をつけて花茎が伸びる「抽苔」が早いため、秋まきに向きます。西洋種は長日に鈍感で抽苔が遅く、春まき・夏まきに向きます。品種の選択を間違うと抽苔が起こり、葉の生育が抑えられるので気をつけましょう。 月刊誌Q&A 野菜