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果樹に関するQ&A

コーヒーノキ(コーヒーの木)が、うどんこ病やすす病に侵され、またカイガラムシもついてしまいました。どうやって防除すればよいでしょうか?

コーヒーノキ(コーヒーの木)が、うどんこ病やすす病に侵され、またカイガラムシもついてしまいました。どうやって防除すればよいでしょうか?

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うどんこ病、すす病はいずれも葉や茎を侵すカビ性の病気で、観葉植物としても美しいコーヒーノキからは、何としても防除したいものです。

 うどんこ病は飛来した胞子によって感染し、主に若い葉が被害を受けやすく、白い粉をまぶしたような症状を呈し、さらにほかの植物へ伝染するのが特徴です。

 一方、すす病の菌は直に植物に寄生するのではなく、アブラムシやカイガラムシの排泄物を栄養源として発生します。黒いすすが張りついたように汚れ、見た目が見苦しいばかりでなく、葉は光合成が阻害されることになります。すす病には必ずカイガラムシなどの存在があり、これらの寄生害虫を防除すれば、病気は自然消滅します。

 うどんこ病の防除には、専門薬としてミラネシン水溶剤があり、ほかにベンレート水和剤やサプロール乳剤などが有効で、多発期にあたる4月と9月ごろは、定期的に7日くらいの間隔をあけ、2~3回予防的に散布する方法をとります。また家庭園芸用には、殺虫と殺菌の両成分を含む総合薬剤(一例としてオルトランCやポロポンVなど)があります。エアゾール式で手軽に扱えますので、1缶常備しておくと便利で、発生の兆しに気がついた時などタイミングよく救急的に散布するのに向いています。

 カイガラムシ類は年間を通して生息していますが、薬剤による成虫の防除は極めて困難で、見つけ次第ハブラシなどでこすり落とすのが確実です。また、寄生のはなはだしい葉や枝は切り取って処分します。カイガラムシの孵化後の幼虫は葉や枝を歩きまわり、やがて定着します。薬剤による駆除は、この時期にしっかり行います。幼虫の発生期は6~7月が多く、動きまわる幼虫を見つけたら、前記の殺虫殺菌剤を5日おきに3回ほど散布します。

 なお、病害虫を寄せつけないためには、株を強健に育てることが第一です。多湿と株が過密状態になることは避け、肥料はチッソ分を控えてリン酸とカリ分は不足しないように与えるなど、栽培のうえで留意します。 月刊誌Q&A 果樹