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果樹に関するQ&A

ブドウ‘デラウェア’を育てていますが、地面から1m程度のところでしか房をつけず、それも7~8房程度で粒も小粒です。どのようにしたらよい果実が成るのでしょうか?

ブドウ‘デラウェア’を育てていますが、地面から1m程度のところでしか房をつけず、それも7~8房程度で粒も小粒です。どのようにしたらよい果実が成るのでしょうか?

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ブドウは結果年齢に達するのが早く、植え付けて2年もすれば実をつけます。植え付け初年度に、将来どのような樹形に仕立てるかを決めてから、栽培に取り掛かることが大切です。低い所でしか房がつかない状態は、剪定や誘引など整枝の誤りによります。

 ブドウはつる性のため、しっかりした支柱が必要で、棚仕立てにするのが一般的ですが、家庭での趣味栽培では垣根仕立てにするのもよいでしょう。また、アーチに添わせるなど、工夫次第でいろんな楽しい作り方ができます。いずれの仕立て方でも、結果習性に合った整枝と剪定が欠かせません。

 ブドウの房をつける枝(結果枝)は、春に萌芽した新梢に限られます。そしてこの結果枝をつける結果母枝(種枝)は、前年にできた枝、つまり前年の春に芽を出し、秋まで葉をつけていた枝になります。

 適切な結実のための基本的な剪定は、休眠中の12月~2月の間に行います。まず、前年に伸びた多すぎる枝を減らすことが重要で、基部から切り除く間引き剪定をして枝を除去します。結果母枝として残す枝は、切り戻し剪定をします。切り詰める位置によって、1~2節(芽)で切る短梢剪定、4~6節(芽)で切る中梢剪定、7~10節(芽)で切る長梢剪定がありますが、‘デラウェア’では長梢剪定と中梢剪定を交えたやり方が適しています。剪定後は適宜、枝の間隔をとり、スペースを有効に利用できるよう誘引して固定します。4月に入ると結果母枝から一斉に萌芽しますので、各枝3~4芽を残して摘除し、過密にならないよう必ず芽かき作業を行いましょう。

 果実が成熟するまでは、結果枝から発生する副梢の切除も大切で、副梢は一葉を残して切り取ります。

 つる性であるブドウは、枝葉が過度に茂りやすいので、良質の果実を収穫するためには、常に通風と採光を意図した手入れを行い、健全に育てることが大切です。 月刊誌Q&A 果樹