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果樹に関するQ&A

ブルーベリーの実がなりません。どうしてですか?

ブルーベリーの実がなりません。どうしてですか?

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ブルーベリーは確実に開花していても結実しない場合があります。雌しべ、雄しべなど生殖器官が正常な機能を持っているにもかかわらず、自家受粉では結実しない性質(自家不稔性)を持つ品種があるためです。

 現在、栽培されているブルーベリーには、ハイブッシュ系とラビットアイ系の2系統があり、それぞれに、早生、中生、晩生の品種があります。ハイブッシュ系は寒さに強く、夏季でも涼しい地帯でよく生育し、中部地方の高冷地や東北地方の栽培に向きます。一方、ラビットアイ系は暖地でよく育ち、関東以西の一般平暖地では、ラビットアイ系の品種を栽培することをおすすめします。しかし、ラビットアイ系には自家不稔の性質が強く、1本もしくは同一品種のみを栽培した場合は結実が極めて悪くなります。ハイブッシュ系は自家不稔性ではありませんので1本でも結実しますが、2本以上植える時は異なる品種と混植する方がよいでしょう。早生~晩生と成熟期に差がありますが、開花の時期はほぼ同じで、どの品種と組み合わせても大丈夫です。

 ブルーベリーは虫媒花で、ミツバチなどの昆虫によって受粉されますが、なるべく異品種を隣り合わせにしたり、近いところに植え付けたりします。市街地など訪花昆虫の少ない場合は、異品種間の交配を人工受粉で補うとよく結実します。

 花はアセビに似た壺形で、花の開口部の内側にある雄しべの花粉を、先のやわらかな筆先などで採取し、雌しべの柱頭に受粉します。 月刊誌Q&A 果樹