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野菜に関するQ&A

ナスの果実に光沢がありません。どうしてでしょう?

ナスの果実に光沢がありません。どうしてでしょう?

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ナスの果実の表面につやがなく、消し炭状になったものを「つやなし果」といいます。色がぼけるところから「ぼけナス」とも呼ばれています。

 つやなし果の発生は水分不足が主な要因です。果実の先端だけや片面だけに見られる症状の軽いものから、重いものでは果実全面につやがなくなることもあります。これは、果実肥大の最盛期に高温乾燥で水分が不足したことが原因と考えられます。果実への水分の転流が不足すると、表皮細胞が厚くでこぼこになるため、光線が乱反射して光沢がないように見えるのです。

 つやなし果は水分が不足している時に発生するので、当然ながら果実肥大も抑制されることになり、電球型の不良果の発生も招きやすくなります。ナス栽培では果実肥大期の水分管理が極めて重要で、「ナスは水で作れ」といわれるほどです。

 したがって、水分を果実に順調に送り込むことがつやなし果の予防となります。高温乾燥期には、地表面が湿る程度の潅水では水分の蒸散が激しく、根からの水分供給が追いつかない場合がありますので、潅水量は不足しないようにします。また、いかに土壌中に水分があっても、根が弱っていれば吸水が不十分となり、つやなし果や肥大不良果などになりやすいので、根傷みを防ぎ、根張りをよくすることが重要です。

 なり疲れによる草勢の低下や、過繁茂で果実に日光が当たらないような場合にも果色は悪くなるので、古く傷んだ葉は取り除いて、内部まで光が入るようにすることも大切です。 月刊誌Q&A 野菜