ダイコン種まき・畝立て〜収穫までをプロセス別に解説!

保水性・排水性がよい畑で栽培します。今回紹介したダイコン4品種は根長が比較的短めですから、耕土が浅めの場所でもある程度は栽培できますが、できるだけ耕土の深い場所を選ぶとすっきりした形状のダイコンが栽培しやすいでしょう。
畑には、畝立てする3週間以上前によく完熟した堆たい肥ひを1m²当たり3kg程度、2週間前には化成肥料を1m²当たりチッソ成分量で8〜15g程度入れ、土によくなじむように耕します。
畝立ては土質に応じて高さを変えるとよいでしょう。水はけの悪い畑では畝の高さを20cm以上、水はけのよい畑なら10cm程度をめどにしてください。畝幅は100〜120cmが標準です。
タネは1カ所に3〜4粒程度まきます。深さは約1cmとし、乾燥しやすい畑では、土をかけた後に軽く上から押さえておきます。タネをまいた後は水をかけ、タネと土がしっかりなじむようにしてください。
株間、条間、条数については品種によって異なります(右表参照)。また、どの品種もプランターでの栽培も可能です。
間引きは2回に分けて行います。1回目は本葉が2〜3枚のころに2本に、2回目は本葉が5〜6枚のころに1本にします。間引くコツは、他のものと違う株を優先的に間引いて、全体の大きさが揃うようにします。また、2回目の間引き後に株元がぐらつくようであれば、軽く土寄せしてください。
2回目の間引きを行った時に追肥・土寄せを行います。
化成肥料をチッソ成分量で1m²当たり1〜2g程度施し、よく土になじませます。
秋まきでは、キスジノミハムシによる食害、ハイマダラノメイガによる芯食い、コナガによる食害が問題になります。特にタネまき時期が早い場合はキスジノミハムシやハイマダラノメイガの害はタネまきの直後から注意が必要です。できるだけ農薬の使用は避けたいところですが、被害が大きくなってからでは防除もなかなか難しいので、畝立て時に適用のある殺虫剤の粒剤を土に混ぜる、水和剤などを早めに散布するといったことで防除してください。
収穫までの日数は品種によって異なります。8月まきの「エベレスト」で約50日、9月上旬まきの「三太郎」と「青長大根」で約60日、「紅心大根」で約70日が目安です。しかし、“家庭菜園では食べたい時が収穫時期”ということで、お好みの大きさで収穫してもよいでしょう。また、「三太郎」を大きいサイズで収穫する場合は、上記よりも日数は長くかかります。