ギボウシ Hosta spp.
キジカクシ科(ユリ科)ギボウシ属
太陽がさんさんと照りつける季節、木陰ではギボウシが涼しげに葉を広げています。古くから観賞されてきましたが、18世紀後半に日本のギボウシがヨーロッパに紹介されて以降、爆発的な人気を博し、交配も盛んに行われるようになりました。その結果、今日ギボウシは欧米の庭園ではなくてはならない園芸植物となり、海外で育成された園芸品種が反対に日本へ輸入されるようになりました。
ギボウシの仲間は、東アジアのみに分布する落葉多年草で、特に日本の自生種は、多くの園芸品種の交配親となりました。地域による変異が多く、過去には分類も混乱していましたが、最新の分類では20数種に整理され、さらに細かく、いくつもの変種に分けられています。1枚の葉の長さが40p以上になる大型のものから、手のひらにのってしまうような小型のもの、丸形の葉や槍形の葉、さまざまな葉色に加え、夏に咲かせる花も美しく、そのバリエーションは豊富です。