トップ > 野菜のひろば > ニンジンのおすすめ品種は?選び方・レシピも紹介
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今年の家庭菜園でコレ作ろう!

数ある野菜、数ある品種の中から毎回テーマに合わせ、おすすめを紹介していきます。7月はキュウリやトマトなど、夏の果菜類の収穫が終わる時期です。次の栽培は、まずはニンジンから。7月下旬からタネまき適期を迎えるニンジンの品種選びと栽培ポイントをご紹介します。

夏の果菜類が終わったらすぐにタネまき新鮮なニンジンで食卓をカラフルに!

生でたっぷり食べられるニンジンレシピもご紹介!

暑さに強い野菜、品種を選べば遅まき栽培は意外に簡単!

ニンジンは発芽に多くの水分を必要とするため、タネまきは中間地では梅雨明け直後の7月下旬〜8月上旬が適期です。7月にはキュウリやトマト、ピーマンなどの果菜類の収穫がそろそろ終わりを迎えます。果菜類の収穫が終わる=ニンジンのタネまきと覚え、タネまき適期を逃さないようにしましょう。
さて、ニンジンを英語でいうと「キャロット」。じつはこの英名が栄養素として知られるカロテンの語源になっています。それほどニンジンにはβカロテンが豊富に含まれているというわけです。食欲をそそる鮮やかなオレンジ色や赤という色彩も魅力的ですし、もっと毎日の食卓で利用したいものです。とはいえ、なかなかレシピの幅が広がらず、ニンジンの料理というと、どうしても肉料理の付け合わせのようなサブ的存在になりがちです。それに、1本あれば十分なので自分で栽培しなくてもお店で買えばいいと考える方もいるでしょう。しかし、それではもったいない!とれたてのニンジンはカットすると表面がつややかになるほどみずみずしく、しかも甘く、独特のさわやかな香りも楽しめます。ぜひ畑や菜園で栽培して、フレッシュなおいしさを味わってみてください。今回は最後に生のニンジンで作るおいしいレシピもご紹介しますので、とれたてのニンジンをたっぷり使って試してみてください。

色で選ぶ、長さで選ぶさまざまな種類のニンジン栽培にトライ!

ニンジンはセリ科の野菜で、原産地はヨーロッパからアフリカ北部、小アジアで、日本へは中国を経由して17世紀前半に渡来したといわれています。よく食べられている濃オレンジ色の西洋系ニンジンは、ヨーロッパで改良された品種が明治時代に入ってきたものです。ニンジンの種類をまずは色で分けると、西洋系の濃オレンジ色のほか、京都の伝統野菜で知られる金時ニンジンなど真っ赤な品種があり、また最近では珍しい黄色や紫のニンジンなども登場し、カラフルな色彩が楽しめるようになっています。
次に長さで見ると、もっとも広く栽培されている五寸ニンジンのほか、五寸ニンジンよりやや長い交配種もあり、さらに長い金時ニンジンなどがあります。もっとも小さなスティックニンジンはコンテナでも手軽に栽培できます。ニンジンの長さは、畑づくりに関係します。根が伸長していく時に、かたい土壌に根の先が当たると曲がったり股割れすることもあります。栽培に長さのあるニンジンを選んだ場合は、その長さ以上に十分深く土壌を耕してやわらかくしておくことが大切です。
栽培環境、難易度、用途などからおすすめの品種をピックアップしてみました。ニンジンは根菜でも株間をそれほどあけずに密植できるので、一つの畑で数種類を育てると、料理によっての使い分けも楽しめます。

初心者でも容易に育てられるニンジンは?

「向陽二号」   「恋ごころ」
「向陽二号」   「恋ごころ」
春まき、夏まきのどちらもでき、土質を選ばず幅広い作型に対応できる品種。根部は鮮やかな紅色で、尻部までよく太ります。発芽もよく、土壌病害にも強いので、初心者にもおすすめ。   表皮だけでなく芯まで鮮やかな濃紅色で、サラダの彩りやジュースにするととてもきれい。色だけでなく味もよし! 草勢が旺盛で作りやすいので、減肥栽培にも向きます。
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夏まきで作りやすいのは?

「夏紅五寸」   「夏紅五寸」 耐寒性と在圃(ざいほ)性(畑に置いておいても品質などに問題が出ない性質)に優れる冬どり品種。冬どりの中では生育が早く、作りやすいのが特長。2〜3月まで収穫が可能です。 商品詳細はこちら

五寸ニンジンより大きな品種をつくりたいなら

「グランプリ」   「グランプリ」 五寸ニンジンより長い、根長20cmほどの大型ニンジン。長めの円筒形で先までよく太ります。晩抽性(トウ立ちが遅い性質)があまり強くないので、夏まき秋冬どりが栽培適期です。 商品詳細はこちら

鮮やかな赤ニンジンを作りたいなら

「京くれない」   「本紅金時」
「京くれない」   「本紅金時」
金時ニンジンと五寸ニンジンの交配品種で鮮やかな色が人気の赤ニンジン。カロテンのほかリコピンも豊富に含み栄養価の高い品種です。根長は20〜22cmと五寸ニンジンより長いニンジンが収穫できます。   お正月のおせちに欠かせない一際鮮やかな赤ニンジン。イボが少なく肌が滑らかでつやもあります。肉質が緻密なので煮物に最適。草勢が旺盛で作りやすい品種です。
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スティックサラダに使いたいなら

「黄御所」   「黄御所」 表皮、肉色ともにさわやかな黄色のニンジン。生で食べて豊かな風味を味わうもよし、また、加熱してもきれいな色はそのままなので温サラダにもおすすめです。春まき、夏まきのどちらも可能。 商品詳細はこちら

コンテナで手軽に栽培したいなら

「ピッコロ」   「ピッコロ」 ベランダでのコンテナ栽培なら、スティックミニニンジンがおすすめ。極早生種で、タネまき後70〜90日で収穫できます。根長10〜12cm、太さ1.5〜2cmが収穫の目安。 商品詳細はこちら

栽培ポイント

  • 畑の準備をします。タネまきの1週間前に元肥(もとごえ)を施します。成分量で1u当たりチッソ15〜20gを全面散布してよく耕します。畝幅100cmで条間10〜15cmをとって2条まきにします。
  • 深さ5〜10mmのまき溝をつくり、1〜2cm間隔でタネをまき、タネが飛ばない程度にごく薄く覆土します。発芽が揃うまでは乾燥させないようにすることがポイント。切りわらなどでマルチングし、こまめに水やりします。
  • 本葉が2〜3枚開いたら1回目の間引きを行います。2〜3cmほど間隔があくように間引いていきます。間引き後に速効性の化成肥料を1u当たり成分量でチッソ2〜3gを追肥し、株元に土寄せします。
  • ニンジンは幼苗の時期は隣と触れあうくらいの密植の方が、夏の高温や風雨など厳しい環境にも耐えることができます。本葉が5枚のころに2回目の間引きを行い、1本立ちにします。最終的に株間を10〜12cmとるようにします。1回目同様、間引き後に追肥、土寄せします。ニンジンの肩の部分が露出していると緑化するので、葉の付け根に土が入らない程度までしっかり土寄せしておくことがポイント。
  • 肥大した根から順次抜きとります。ニンジンは土の中で長く品質を保つため、3月上旬くらいまで収穫を楽しめます。冬越しさせる場合は、土寄せをさらに繰り返します。ただし、年内は肥大が続くので、太りすぎて裂根しないうちに順次収穫していくとよいでしょう。

とれたてニンジンを生でたっぷり味わおう!

フレッシュニンジンのかりかりプレッツェル風

フレッシュニンジンのかりかりプレッツェル風ニンジンのスティックサラダは定番ですが、ニンジンが太いと苦手な方には食べにくいこともあります。そこでおすすめなのが極細スティック。5〜7mmくらいにするとお菓子のプレッツェルのようにかりかり、ポリポリと食べられます。とれたてのニンジンはみずみずしく、風味が豊かでとても美味。甘めの白みそとマヨネーズを少しつければ、止まらないおいしさです。

キャロット・ラペ

キャロット・ラペ

千切りのニンジンをフレンチドレッシングで和えたシンプルなサラダで、フランスでは定番の家庭料理です。レストランでもお皿に山盛りで供されることが多く、ニンジンをたっぷり食べるにはもってこい! 漬け込んで少し時間がたった方が味がよくしみておいしくなります。冷蔵庫で1週間は保存できるので、多めに作り置きしておいても便利。

【作り方】(ニンジン2本分)
  • 1.ニンジンはきれいに水洗いし水気を切って、スライサーなどでできるだけ細い千切りにし、塩少々をふって10分おく。
  • 2.オリーブオイル大さじ3、酢大さじ2、砂糖小さじ2、塩、こしょう各少々をボールに入れて混ぜ、1.と細かく刻んだレーズンを加えて混ぜあわせる。
  • 3.冷蔵庫でひと晩おき、食べる直前に食べる分だけ水気を絞って器に盛り付ける。

ニンジンのすりおろしドレッシング

ニンジンのすりおろしドレッシング

ニンジンの甘みときれいな色を生かしたドレッシングはおいしくて作り方も簡単。市販のドレッシングでは味わえないフレッシュなおいしさで、サラダをたっぷりご堪能ください。レタスやキュウリなど生野菜にかけても、またジャガイモやブロッコリー、カリフラワーなどゆで野菜にもよくあいます。

【つくり方】(ニンジン1本分)
  • 1.きれいに水洗いし水気を切り一口大にカットしたニンジンと、大きめの乱切りにしたタマネギ1/4をフードプロセッサー(またはブレンダー)にかけて粒々がなくなるまで滑らかにする。
  • 2.1.にオリーブオイル100cc、すし酢大さじ4、しょうゆ小さじ1/3、塩、こしょう各少々をを入れてかき混ぜる。冷蔵庫で保存し、5日くらいで食べ切るようにする。