この1本から始めたい おうち果樹園
「果樹を育ててみたいけれど、どれを選んだらいいのか分からない」という初心者の皆さんに向けて、目的別に分類しておすすめの果樹をセレクトしました。今すぐ育ててみたくなる、魅力的なフルーツが満載です。
果樹は花も実も楽しめる、一挙両得の植物です。ところが、一般的には「フルーツは生産者が育てたものを、青果店やスーパーで買い求めるもの」という先入観が立っているのは少し寂しいものです。果樹を家庭で栽培すれば、完熟した果実を収穫する喜びはもちろん、うまく仕立てることで、生活の役に立ったり、たくましく生長する姿に感動したりもできます。また、店頭で購入できるフルーツは、この世に存在する果樹に分類されるものの約10%にしかすぎません。あまり出回っていない果樹を育て、そのおいしさを得る特別な体験ができるのも、家庭栽培ならではの魅力です。今回はそんな、さまざまに楽しめる果樹を利用の仕方別に分類し、1本からでも興じることができる家庭果樹園芸の世界へご案内します。
果樹のライフサイクル
果樹を構成しているのは、枝、葉、根です。そこに花芽が現れ、花が咲き、小さな果実に変わります。それが日を追うごとに肥大して、最終的に収穫時期を迎えると自然に落果したり、人の手によって収穫されたりして、果実の1年は終わります。また、葉は種類や品種によって、形、大きさ、色が異なりますが、果実と同じく生長していき、冬の寒さに当たると落葉果樹では色を変えながら落葉して、1年を終えます。
果樹は、自然界ではその場所に最も適合しやすいスタイルの樹姿に育ち、開花結実を毎年繰り返しながら生長していきます。一方、家庭や畑で栽培する場合は、植え付けられた場所が運よく適地であれば何もすることもなく開花結実を楽しめますが、そんな都合のいいことはまずありません。果樹栽培は簡単だといえば嘘になります。しかし、栽培する環境と、どれだけ手を掛けて管理できるかによって、成功の度あいが異なってきます。
では、どのようにすれば成功できるのか?しかし、これといった答えがないのも事実です。ただし、最も大事なことは育てたいと思う気持ちと、果樹に対する観察力と愛情です。分からない事柄を理解するのは大変難しいことですが、年月を経過するとたくさんの経験を得られ、チャレンジを繰り返すことで、おもしろいように果樹のことが分かってきます。まずは、どのような果樹をどのような目的で栽培するかを明確にしてみましょう。この特集で設けた項目から、入り口のヒントが見つかるはずです。
ローメンテナンスですくすく育つ
果樹は育つものではなく育てるものだと前述しましたが、じつは植え付けたらその後、ほとんど管理する必要がなく果実を収穫できる果樹があります。それは、まず病害虫に強く、花がたくさん咲き、自分自身の花で自家結実できるものです。運悪く何か不測の事態が起きたとしてもそれは軽度で、枯死するようなことはないので、入門編としてはおすすめです。
ビワ
害虫や病気の発生が比較的少なく、冬から早春にかけて果実が成熟するので、放任しても果実を収穫することが可能です。しかし、大玉の果実を収穫しようという欲が出るならば、摘てき蕾らい、摘果の一手間を掛けましょう。見違えるような果実を得ることができます。
果汁が多く甘みの強い「なつたより」。
食味がよく糖度の高い「はるたより」。
暖地桜桃
暖地桜桃は、サクランボのようでじつはサクランボではありません。むしろサクラに近い種類なので、冬場に石灰硫黄合剤とマシン油乳剤をしっかりかけてやれば、栽培は大変簡単です。一般のサクランボでは多くの品種で授粉が必要ですが、暖地桜桃は自家結実性があるので、楽に栽培ができます。
小振りの実が鈴なりにつく。
クリ
クリを植える人は放任してもよいと考えて植える方がほとんどでしょう。しかし、クリにとっての大敵は日陰です。日当たりの悪い場所に植えると、クリは簡単に枯れてしまいます。また、乾燥にも弱いので、植え付け時に根を乾燥させないこと、栽培中もあまりに土中が乾燥する時には適度な水やりをすることが重要です。それさえ気をつければ、とても楽に育てられます。
甘み、香気ともに強い「ぽろたん」。
庭がなくても鉢栽培で楽しめる
すべての果樹は、鉢栽培ができます。近年は生産農家でも大きな木を育てることを避け、鉢栽培を盛んに行っています。鉢栽培することでコンパクトな木の大きさを維持し、管理を楽にし、水分のコントロールも行えるので、糖度の高いおいしい果物作りができるからです。水やりと植え替え(根の新陳代謝)を行えて、適度に日光が当たる所であれば、果物栽培は可能です。
キウイフルーツ
棚がなくてもキウイフルーツ栽培はできます。鉢栽培すれば樹勢がかなり抑えられるので、徒長枝に悩まされる心配も少なく、毎年枝の誘引に苦労することもなく、狭いスペースでも楽しめます。
見事に実ったキウイフルーツ。
カキ
植え付けてから3年ほど我慢すれば、びっくりするような大玉の果実を収穫できます。露地植えの大木では摘果は不可能に近いものの、鉢栽培ならそれも可能なので、さらに大玉の果実を得られます。しかも隔年結果性がなく、毎年コンスタントに収穫が楽しめます。
極早生の甘柿「早秋」。
イチジク
果樹の中で、植え付けから収穫までの期間が最も短いのがイチジクです。イチジクには夏果と秋果、年に2回の収穫時期がありますが、同じ木でも夏果の方が大玉で、味も濃厚です。鉢植えで、夏果だけを収穫するようにコントロールする剪定をすれば、絶品のイチジクが収穫できます。
薄皮で甘い「セレスト」。
レモン
露地植えすると巨木になりがちなレモンは、鉢栽培でコンパクトにすることで枝の管理が行き届き、鉢植えながら驚くほどの収穫が可能になります。トゲの少ない品種を選べば、大敵とされるかいよう病に侵される確率が激減します。定植後2年間はとにかく木を弱らせない仕立て方にします。
従来のレモンに比べてトゲが少ない「アレンユーレカ」。
オリーブ
修景としてのオリーブの評価はいまさら述べる必要はないでしょうが、果実を収穫するなら、大木になると管理の手間と場所が必要になります。鉢栽培することで花芽の着生を促し、果実収穫が安定します。ただし、1本では自家結実性があるといわれる品種でも実つきが安定しないので、必ず2品種以上を植えるようにしましょう。
ピクルスや塩漬けに利用できるオリーブ。
棚仕立てにして緑陰を楽しむ
キウイフルーツやブドウなどのつる性の果樹は、ずいぶん面倒がられて敬遠されがちな果樹でした。しかし、1年の間に驚くほど新梢のつるが伸びる性質をうまく利用すれば、夏の厳しい直射日光を避けながら、しかも果物も収穫できる一石二鳥を得ることができます。
パッションフルーツ
青果店で買えば1個が数百円する高級果物ですが、意外にプランターで育てても数十個の果実を収穫することができます。樹勢も旺盛で新梢は1年で数メートル伸びるので、緑陰樹として十分な仕事をしてくれます。収穫が終わったら主枝を約50cm残して枝をすべて切り戻し、霜に当たらない所で越冬させれば、毎年収穫できます。
ゼリー質の実をタネごと食べる。
ブドウ
ブドウといえば棚仕立て、その棚も並行棚ではなく垂直棚にすれば、あっという間に窓を覆うグリーンカーテンへと変わっていきます。特に、雨風に強いアメリカ系の血を引いた品種を選択することが重要です。
たわわに実った「スチューベン」の収穫。アメリカ系の血を引いた品種で雨風に強い。
ブラックベリー
1年で約3mは伸びるので、上下に並行させて設置した支柱に、伸びてくるつるを巻きながら誘引すると、翌年に伸びてきた側枝に多くの花が咲き、果実が収穫できます。管理のしやすさを考えて、できればトゲのない品種を選ぶとよいでしょう。
赤い実は、熟すと黒くなる。
完熟のおいしさを家庭で味わう
プロの農家が完熟の果物を届けること、それが当たり前になればいいのですが、直接農家の所へ出向かない限りは不可能です。そこには輸送・運搬の面で、常に完熟前に収穫しなければならない事情があるからです。特に、産地まで遠距離になればなるほど、完熟する前に早くもぎとったものしか味わえません。だからこそ家庭で果樹を育てれば、色や形、大きさは不揃いであっても完熟を味わえる特別な体験ができるのです。
ナツメ
国内での栽培はごく限られ、飛騨地方で自生するものが見られるだけ。隣の韓国では大量のナツメが栽培され、主に乾燥させたものが冠婚葬祭のお供え用として流通しています。じつは生果の糖度は群を抜き、30度以上は当たり前。絶対に市場では手に入らない逸品です。
リンゴとナシをあわせたような味の「中国大なつめ」。
バナナ
パパイヤ同様、バナナはほとんどの果実が海外から輸入されています。昔は青い果実が船で揺られながら長旅をしている間に熟成されたものが、果物屋の店頭に並んでいました。最近はすべて青い果実が輸入され、貯蔵庫に長期冷蔵されているものを市場のニーズにあわせ、熟期をコントロールして流通されるようになっています。しかし、完熟でないことには変わりありません。矮わい性せい品種を選べば、小さなハウスでも栽培は可能となり、国産の完熟バナナを家庭で味わうことができます。
完熟前のバナナ。
カキ(熟柿)
カキには甘柿と渋柿の2種類があるのは誰もが知る通りですが、渋柿を自然のままで渋抜き作業をしなくともおいしく食べることができるのは、熟じゅく柿しだけです。木の上で収穫適期をはるかに経過したものが、そのまま寒さに当たりながら渋みから甘みへと変わっていったものを、そのまま食するのが熟柿の食べ方です。これを味わうには、自分で育てるしかありません。
長大形の渋柿「大西条」。
プラム
元来は大変甘い果実ですが、輸送に時間がかかる時代には、生産者は完熟よりかなり早い時期に収穫していました。そのため本来の味が広まらず、残念ながら酸味の強い果物として定着し、日本でついた名前はスモモ(すっぱいモモ)となりました。しかし、早生種の「大石早生」や晩生種の「エレファントハート」の完熟果は絶品です。そのほかに「ケルシージャパン」や「プラム井上」も甘みがありおすすめです。授粉樹には、「コチェコ」が最適です。
甘くて香りのよい「ケルシージャパン」。
果肉が黄色い「大石早生」。
極早生で糖度が高い「プラム井上」。
パパイヤ
1年中スーパーで手に入りますが、輸出元で収穫するタイミングは果皮色が青いころです。バナナと同じく、追熟することで熟したような姿と味わいになっているのが輸入果実の現状です。近年、矮性の品種も登場し、背の高い施設を準備しなくても栽培ができるようになりました。完熟パパイヤを一度食べると、毎日でも食べたくなるでしょう。
果実は直接幹につく。
1果1sほどになるパパイヤ。
ライチ
中国やタイから輸入されている果実のほとんどは、冷凍で扱われています。これは、植物検疫により果実の輸入が禁止されているからです。そのせいでライチの評判はあまりよくないのが現実です。しかし生のライチを味わうと、その味とみずみずしさの違いに驚くでしょう。鉢植えであれば、温度をあまりかけなくても栽培が簡単にできます。生の果実に出会える機会をぜひ作ってみてください。
ジューシーでおいしい「大丁果」。
生食はもちろんジャムにしてもおいしい
ジャムやコンポートとして販売されている素材で最も多いのは果物です。たくさん収穫できれば、隣近所や知り合いにおすそ分けするだけでなく、ジャムやドライフルーツ、ジュースなどに加工して、長くいろいろな味を楽しめます。どんどん加工して、食卓を華やかにしてみてはいかがでしょうか。
フェイジョア
グァバの仲間でペクチン含有量が多く、良質のジャムを作ることができます。特にフェイジョアとグァバのジャムのミックスは最高のぜいたく。もちろん生果も美味です。少々下手な剪定でも、開花後に適当に剪定することで、木はコンパクトで樹形が美しくなります。ただし、樹冠内が込みすぎると風通しが悪くなり、台風などで倒木する心配があるので、適当に間引きます。
キウイとモモを併せたような味わいのフェイジョア。
グァバ
元来、果実中のペクチンの含有量がほかの果樹と比較しても飛び切り多いので、添加物を加える必要なく、おいしいジャムやコンポートを作ることができます。トロピカルグァバは霜に当たると枯れてしまいますが、ストロベリーグァバは耐寒性があるので、少々の霜では枯死することがありません。
耐寒性のあるストロベリーグァバ「レッド」。
ブルーベリー
ひと昔前に比べ、ブルーベリーは大変メジャーな果物になりました。たくさん収穫ができるようになれば、やはりオリジナルのジャム作りは欠かせません。ここはブルーベリーだけでなく、酸味のあるラズベリーやブラックベリー、スグリなど、ほかのベリー類とのジャムのコラボを試してみてはいかがでしょうか。ワイルドな味のジャム作りもいいものです。
甘みと酸味のバランスがよいブルーベリー。
アンズ
欧米で食べるアンズは甘いものの、国産となるといまだに満足できる味のアンズにお目にかかれる例は少ないものです。近年国内で育種された品種は甘みも強く、耐暑性にも優れたものが出てきていますが、不適地で栽培する場合は生で食べるよりも、ジャムにすることをおすすめします。アンズのジャムは甘酸相和し、上品な味がします。本格的なジャムを作るための、自家製アンズの栽培を推奨します。
甘みが強くて果汁の多い「おひさまコット」。
キンカン
キンカンの栽培で最も陥りやすい失敗は木作りです。丸い樹形作りをしようとすると栽培はことごとく失敗し、おいしい果実も数える程度しか収穫できません。開心自然形を基本に樹形ができれば、食べ切れなくてジャムにせざるを得ないほどの果実を収穫することができます。
タネなしキンカンの「ぷちまる」。
庭に個性をもたらすユニークなフルーツ
果樹は花と果実だけではありません。葉のユニークさも忘れて欲しくないものです。当たり前のように見える緑の葉にも薄緑、濃緑などあり、中には斑入りもあります。また、紅葉を楽しめるもののほか、発芽してから落葉するまで真紅色を絶やすことのない、カラーリーフの役割を担うものもあります。緑だらけの庭に果樹で彩りを楽しんでみてはいかがでしょうか。また、これまで国内ではあまり見かけたことのないような果実が世界中にはまだまだたくさん存在します。そんな中で、比較的栽培しやすいものを1本もつ喜びも、果樹を楽しむうちの一つです。
イチジク「ゼブラスイート」
最近東南アジアで爆発的な人気を得ているのが、イチジクの果実に白と緑のストライプが入るこの品種です。観賞価値だけが取り沙汰されているようですが、完熟果は大変味が濃厚で、食べておいしく、見ても美しい品種です。
個性的なゼブラ柄のイチジク。
ジャボチカバ
ラテン語で、ジャボチは幹に直接つく、カバは花の意味です。読んで字のごとしで、枝に直接花がつき成熟するとブドウの「ピオーネ」くらいの真っ黒な果実ができます。導入当初は品種にもばらつきがあり、酸味が強く食用に適さないものもありましたが、現在はそのような品種は淘汰され、結実性がよくて甘い品種だけになっています。耐寒性が弱いため、鉢栽培とし、冬季は室内で管理することをおすすめします。
直接幹につく姿がユニーク。
プラム「コチェコ」
何といっても真紅の葉色が強烈で、殺風景な庭でもコントラストを与えてくれ、華やかに彩ってくれます。しかも、この「コチェコ」は花粉の相性にうるさいプラムのどの品種にも授粉能力がある有能な授粉樹なので、プラム栽培をするのなら必須の品種といえます。
1果70〜80 g の実がたくさんつく。
一般的なグリーン葉のプラム(右)とブロンズ葉の「コチェコ」(左)。
ドラゴンフルーツ
黄色い果皮のドラゴンフルーツが最も甘く、フルーツとしての存在価値はほかの品種を圧倒しています。ただし、枝にも果実の表面にも鋭く尖ったトゲがあるので、取り扱いには要注意です。しかし、そんなことくらいは我慢してでも食べたくなるのがこの黄色い果皮のドラゴンフルーツです。耐寒性が弱いため、鉢栽培とし、冬季は室内で管理することをおすすめします。
極上の味わいが楽しめる黄色のドラゴンフルーツ。
さっぱりとした味わいの赤皮白実種。
花も見応えがあるシンボルツリーに
木に咲く美しい花といえば、何といってもその代表はサクラでしょう。果樹にとっても、果実をならせるために花は必要不可欠であり、果樹の中には実のおいしさだけを評価するにはもったいない、立派で美しい花を咲かせるものがたくさんあります。シンボルツリーとして育て、それが家風になれば、家庭果樹の存在価値は飛躍的にアップします
ジューンベリー
何といっても、この花の美しさは特筆ものです。ほかの果樹では見ることのできない、透き通るような純白の花を咲かせます。小さな赤い実は、生食はもちろんジャムにも利用できるうえ、とにかく栽培が簡単なのでおすすめです。
清楚な白花は4月下旬ごろに咲く。
小さな赤い実がたくさんつく。
フェイジョア
鉢植えでよし、生垣でよし、難しい剪定も刈り込みバサミでOKです。5月の終わりから咲き始める花はヒガンバナを小さくしたような形で、木全体にまんべんなく、しかも長期間咲き続けます。花弁は食用にもできるので、エディブルフラワーとしての価値も十分です。
果肉はゼリー質でジューシー。
5月下旬〜6月に愛らしい花がたくさん咲く。
カリン、マルメロ
古くから、これを庭に植えておけば金運に恵まれて、お金を「借りん(借りない)」といういい伝えがあり、記念樹としても重宝がられてきました。意外と知られていませんが、花は白地に淡いピンクがかった可憐な色で、そこそこ大振りで見応えがあります。セイヨウナシの授粉樹としても使えるので便利です。
濃厚な甘い香りを放つカリン。
マルメロは西洋カリンとも呼ばれる。
開花期は4月中旬〜5月中旬。
ザクロ
昔は至る所に庭木として植えられていた果樹ですが、洋風の庭が広がってくるとともに自然と庭木としてのザクロの存在感は薄れつつあります。しかし、ほかに果樹の花がまったく咲かない時期に、鮮やかな橙色を輝かせるザクロの花の存在感は、欠かすことはできないでしょう。
熟果が裂開しない品種の「ザクロ・キング」。
ザクロは6〜7月に開花する。
- 大森 直樹
- 1958年生まれ。岡山大学自然科学研究科修士課程修了。岡山県赤磐市にて果樹種苗会社を営むかたわら、家庭園芸としての果樹栽培の研究を行っている。『NHK趣味の園芸』に出演するほか、果樹に関する著書多数。