【材料】
レモンやライム果汁…100cc
バター…100g
レモンの皮のすりおろし…1個分
卵…2個
砂糖…100g
【作り方】
(1)果汁、すりおろした皮、バターを火にかける。
(2)砂糖と卵をよく混ぜて(1)に加える。
(3)火が通ってかたくなったら火を止めて完成。容器に詰めて保存する。
柑橘類の育てやすいおすすめ品種をご紹介!
さわやかな香りが魅力の柑橘類は、鉢植え、庭植えともに栽培できます。冬も絶やさない常緑の葉が魅力で、花にはよい香りがあります。スイート系柑橘、香酸系柑橘などいろいろな種類があり、庭先に植えてあるとさまざまな利用法を楽しめ、重宝します。
近年のトレンドともいえる個性派柑橘に注目すると、新しく育種された「璃の香」はハイブリッドレモンで、レモンの「リスボン」と「日向夏」の交雑により作り出された、新食感レモンです。人気のあるライムは「メキシカンライム」で、ウエストインディアンライムとも呼ばれます。「タヒチアンライム」は、多収で作りやすい品種です。
家庭で栽培する柑橘類は、無農薬、減農薬で管理すれば、皮ごと利用できるので安心です。ライム、レモン、マンダリンの果皮からとれるエッセンシャルオイルは、化粧品、あめ、アイス、酒のフレーバーにも使われ、若い人の間ではエッセンシャルオイルづくりが人気です。ライムやレモンは、アロマテラピー用、入浴剤として使うバスボム、最近は塩レモン、レモンパイ、ライムのカスタードケーキなどの加工品が、6次産業分野でも人気です。また柑橘類は、機能性食品として注目されています。このように、自身で育てた安心な果実を使って、クッキングや癒しグッズなどに利用してみてはいかがでしょう。
柑橘類は古くから漢方薬としても用いられてきました。最近の研究では、がん治療に注目されています。ライム、レモンの果汁には、気持ちを落ち着かせたり、いら立ちを抑えたりする作用があるといわれ、加えて安眠効果、消化促進や食欲増進、抗菌、抗ウイルス、血流促進などの作用があると報告されています。
- コンテナに植え付けたレモン。たわわに実をつけるので利用のしがいがある。
- 緑茶にライムやミカンなどを浮かべて、シトラスグリーンティーに。さわやかな香りを楽しめる。
もっと知りたい!ライムの来歴
ライムの名前は、ペルシャ語かアラビア語の「レモン」が語源です。ライムとレモンは混合されがちですが、商業的に栽培されているライムは、主に2種類があります。最も長い間人気があり栽培されているのは、「メキシカンライム」(別名ウエストインディアンライム)です。もう一方は「タヒチアンライム」で、その起源は知られていませんが、「メキシカンライム」とレモンのハイブリッドではないかと推測されています。
「メキシカンライム」の原産地は、実はメキシコでも西インドでもなく、東南アジアといわれています。ヨーロッパでは、イスラム教徒が北アフリカやアラブに持ち込むまで知られていなかったようで、パレスチナから地中海、ヨーロッパに持ち込まれ、13世紀ごろにイタリアやフランスで栽培されるようになりました。それと同時に探検家で知られるスペイン人のコロンブスにより、1493年、2回目の航海の時にイスパニョーラ島に持ち込まれた柑橘類の中にライムが混じり、カリブ海やメキシコに広められました。「メキシカンライム」はドミニカ共和国やカリブ海の島々で多数栽培され、主な産業となってライム果汁、ライムのアルコール飲料やドリンク、ライムオイルなどを世界に輸出しています。多くの人がその味と香りを好んでいるようです。
レモン&ライムカード
イギリスの定番保存食です。クラッカーやパン、レモンメレンゲパイ、パウンドケーキなどさまざまな料理に使えます。
クラッカーにのせて食べてもおいしい!
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璃の香
酸味がまろやかで、ジューシー。レモン「リスボン」に「日向夏」を交雑して育種された品種。樹勢が強くてトゲの発生が少なく、かいよう病に強いのが特徴。隔年結果性が低く豊産性です。雄性不稔性で花粉はなく単為結果性で、他樹の花粉がなければタネなしになります。果重は200〜250g。成熟期は11〜12月で「リスボン」に比べて約1カ月早いのが特徴。果汁もまろやかで上品な酸味で、デザートとして生食してもさわやかな、今までのレモンにはない食感です。料理用レモンとして、果汁も上質で調味料用、ジュース、お菓子づくりなどに利用できます。(参考資料 果実日本第70巻3号(2015)(独)農研機構資料より)
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メキシカンライム
むきやすい果皮はライムグリーン、明るい緑、そして濃い黄色と色鮮やかに変化します。強い香りでピリッとした味、マイルドな甘い風味、上質な酸味は人気があり、ジンやスコッチウイスキーを割るのに最適。また、メキシコのビールには欠かせません。風味のよいメキシカンライムパイは有名。開花期は5〜7月、収穫期は9〜12月。暖地では翌年3月まで収穫、食味できます。果重は30〜50g。樹形は小型。
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ゆら早生
成熟が早く、甘くて品質が優れている温州ミカン。和歌山県日高郡由良町で「宮川早生」の枝変わりとして育成された品種。9月下旬から収穫できる極早生品種で、果実は甘くて優れた品質です。果実の大きさは約110g。(参考資料 農林水産省資料より)
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タヒチアンライム
レモンより寒さに強くて育てやすく、実つきのよい良質のライムで、地中海沿岸からイラク辺りで生産されています。ポルトガル人によってブラジルに持ち込まれてから、1820年ごろオーストラリアに持ち込まれたとされています。海外のマーケットでは商業的によく出回っているライムで、大変人気があります。収穫期は9〜12月。暖地では翌年5月まで収穫、食味できます。果実の重さは80〜120g。ほとんどトゲはありませんが、若木のころは出る場合があります。
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クレメンティンマンダリン
アルジェリアでミカンの実生より発見されたといわれ、地中海マンダリンの雑種と推測されています。クレメント神父が栽培育成したことにより「クレメンティン」と呼ばれるようになったようです。その後、品種選抜された品種の出現により品質がよくなり、栽培が増加しています。産地はアルジェリア、スペイン、地中海沿岸地域、カリフォルニアなど。濃厚かつ甘くジューシーで、印象に残る味です。国内でも育てやすく、樹形もコンパクトで高品質な果実を収穫できます。果重は80〜120g。
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カフェライム
「コブミカン」とも呼ばれ、主に東南アジアで栽培されています。低木で観賞用にも向いています。葉をタイ料理のスパイスとしても使えます。果実は髪用のリンスや防虫剤などに利用できます。
レモン&ライムのバスボム
レモンとライムの果汁を使う、手づくり入浴剤です。しっとり感を出すために、はちみつと果汁を溶かしたり、コーンスターチ大さじ1を入れたりしてもOK。また市販のエッセンシャルオイルを入れると香りがよくなります(一つ5滴まで)。
乾燥させて粉末状にした柑橘類の皮を飾りにしても楽しい。
※幼児や肌の弱い方は使用にご注意ください。
【材料】 (二つ分)
重曹…大さじ3
クエン酸…大さじ1
レモン&ライムの果汁…数滴
皮…ひとかけ
【作り方】
(1)袋に重曹とクエン酸を入れる。
(2)果汁を1滴ずつ加え混ぜていく。
(3)しっとりとした触り心地になったら(粉から泡が出る前に)型やラップ、型に押し込む。皮を入れる場合はここで入れる。
(4)1時間から半日置くと固まるので早めに使用する。
植え付け
庭植えの場合は、日当たり、水はけがよく、風当たりの少ない場所を選び、幅50p、深さ50pの植え穴を掘ります。土壌に堆肥、苦土石灰(pHは弱酸性〜中性に調整)を施し、接ぎ木部を埋めないように植え付けます。支柱を立てて地上から30〜40pの高さで切り戻します。表土に敷きワラをすると、保湿、保肥、防草効果があります。
鉢植えの場合は、8〜10号鉢の鉢底にゴロ石を敷き、配合土を入れて接ぎ木部を埋めないように植え付けます。支柱を立てて、表土から30〜40pの高さで切り戻します。
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水やり
過湿にならないように注意。庭植えの場合は乾燥が続いたら水やりします。鉢植えの場合は表土が白く乾いたら、たっぷりと水を与えましょう。
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施肥
新芽が伸び始めたら油かす、化成肥料を施し、1〜2年は肥培管理をします。その後はチッソ、リン酸、カリ、イオウ、カルシウムなど、バランスのとれた微量要素を含む柑橘用肥料を年に3〜4回施肥します。
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マルチング
保湿、保肥、防草効果がある敷きワラをすると効果的です。冬の寒さ対策にもなります。
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仕立て方
樹形は一般的な開心自然形に仕立てますが、植えておくだけでもよく結実します。早いものでは定植後1〜2年で結実をします。
交配
柑橘類は単為結果の性質をもっているので交配の心配はありませんが、いろいろな種類を混植することにより結実がよくなります。ハチ、昆虫などにより受粉されます。
病害虫
ダニ、カイガラムシ、そうか病、かいよう病、黒点病に注意。定期的に防除が必要です。
寒さ対策
冬の冷たい風や強風にあうと葉や果実が傷むので、防風ネットや寒冷紗で防寒します。寒冷地では鉢作りにして、温室や室内で越冬させます。
柑橘類のデトックスウォーター
お風呂上がり、食事や休憩時に飲むと、デトックス効果やアロマ効果で癒されます。
香りがよく、飲み口がよい。
【材料】
好みの柑橘類…適量
好みのハーブ…適量
チアシード…好みの量
ミネラルウォーターか
スパークリングウォーター…適量
【作り方】
容器に材料を全部入れ、6時間くらい冷蔵庫で冷やす。
- 1949年、静岡県生まれ。45年間にわたり果樹の栽培、育種を手掛ける。植物のもつさまざまな力を上手に利用して、人間と植物がよい関係で共存することを理想とし、日々、育種や管理に没頭。新聞、雑誌などに園芸記事を執筆するほか、講習活動も行う。