クリスマスローズのニゲル種と交配種の栽培のポイントをご紹介

クリスマスローズを育てるには、主に庭植えと鉢植えのふたつの栽培法があります。それぞれに長所、短所があり、またその栽培方法にあう品種もさまざまです。ポイントをしっかりおさえて、自分のスタイルにあった栽培法、品種を選ぶことが、クリスマスローズの花を上手に咲かせる重要な鍵となります。
庭植えのメリットは、水やりや施肥などの手間があまりかからないことです。しかし、いったん植え付けると動かせないので、適切な環境に植え付けることが大切です。
庭植えに向く品種は、根が強く、暑さに強いなど圧倒的な強健さをもつ異種間交配種です。上向きに多くの花を姿勢よく咲かせる品種も多く、庭のシンボルフラワーとしても最適です。
鉢植えのメリットは、小さなスペースで手軽に楽しめるほか、環境に適した場所に移動できることです。ただし、水やりや植え替えなど季節ごとにこまめな管理が必要です。
限られたスペースで育てるので、小さな株でもたっぷり花をつけてくれる品種を選ぶとよいでしょう。
栽培のポイント
庭植え、鉢植えともに植え付け適期は10〜12月、2〜4月。水はけと風通しがよく、夏に直射日光が当たらない場所に植え付けることが大切です。
《庭植えの場合》
植え付けの場所選びが重要なポイントとなります。南側に日差しをさえぎってくれる樹木があり、夏は木陰になるような場所がおすすめです。やむをえず、日当たりのよい場所に植え付ける場合は、夏によしずなどで日よけするのも手です。
植え付け前に腐葉土や堆肥など有機質を多く含む材料をたっぷりすき込んでおきます。また、土の表部にバークチップなどを敷き詰めると乾燥防止や草よけになり、管理が簡単になります。
植え付け後しばらくは水やりをこまめにしましょう。
《鉢植えの場合》
市販の草花用培養土に腐葉土を3割程度混ぜた土を用い、6号程度の鉢に植え付けます。毎年植え替えが必要で、鉢増しすれば最大径40pの大鉢まで大きく育てることができます。ただし、一気に大きな鉢にすると加湿の原因となり、株が大きくなりませんので、少しずつ鉢のサイズを上げていきましょう。
土が乾いたらたっぷり水やりします。夏はやや控えめにし、日中の水やりは避け、早朝の涼しい時間帯に行います。
適期は春と秋です。庭植えの場合は1uあたり150g程度の油かすや緩効性肥料を、鉢植えの場合は用土1Lあたり5g程度の緩効性肥料を施します。 また、鉢植えは秋から春にかけて液体肥料を週に1度程度、水やり時に施します。真夏は庭植え・鉢植えともに施肥の必要はありません。

開花中は株元が蒸れないように込みあった部分の下葉や傷んだ古葉をこまめに取り除くことを心がけます。ニゲル種は晩春〜初夏にも作業を行います。この作業は、病害虫予防や旺盛に生育する手助けとなります。
開花した花は環境がよければ初夏までもちますが、雨や風で傷みやすく、病気の原因にもなるので、一通り花を楽しんだら、株元で切り取りましょう。
