今月のスポットライト ペチュニア‘ギュギュ’シリーズ
ペチュニア‘ギュギュ’シリーズ
「手間いらずできれいな株姿に!花壇を鮮やかに引き立てます」
タキイ研究農場
宮野 伸哉
ペチュニアは、春から秋にかけて長期間観賞できる定番商品です。いろいろな花色やさまざまな花の大きさがあり、一人ひとりの好みや飾る場所に合わせて品種を選べる点で人気があります。ただ、たくさんあってどの品種を選んだらよいか迷われる方も多いのではないでしょうか。そこで、おすすめしたいのが、ペチュニア‘ギュギュ’シリーズです。
‘ギュギュ’シリーズは、手間を掛けなくてもコンパクトできれいなドーム状の株姿になるのが魅力です。さまざまな鉢サイズで育てやすいことを追求したシリーズなので、どのサイズでも株姿が乱れず“ギュギュ”っと株がまとまり、初心者の方でもきれいな株姿に育てることができます。そして小輪の花がたくさん咲くため、満開時には株全体が花で覆われます。さらに‘ギュギュ ダブル’シリーズは八重の安定性が高く、シーズンを通して豪華な雰囲気で咲き誇ります。花色は17色あり、限られたスペースのベランダや、玄関先をたくさんの花色で彩りたいという方にもおすすめのシリーズです。
今回は、その中でも特におすすめの3品種をご紹介します。個性が光る新品種を取り入れて、花いっぱいのお庭をお楽しみください。
‘ギュギュ’ シリーズの特長
- 小輪で多花性 花数がとても多く、直径約3㎝の小輪の花が株いっぱいに咲く。 八重咲き品種‘ギュギュ ダブル’ は、コンパクトな草姿ながら、八重の花がたくさん咲く。
- コンパクトで育てやすい性質 分枝が多く短節間なので、株姿はまとまりやすく花が密に咲く。降雨後も花弁が傷みにくく回復が早いため、絶えず花のある姿が見られる。また、鉢植えだけでなく花壇に植えても同様に楽しめる。植え付け後のピンチ(摘芯)が不要で、切り戻し作業だけでドーム状の株姿を保つことができる。
品種特性
- ‘ギュギュ ダブルレッド’ 鮮明な赤色で、安定した八重咲き。
- ‘ギュギュ ブルーアイ’ 澄んだ青色と中心が黄色のコントラストが鮮やかな花色。
- ‘ギュギュ ハニー’ 緑がかる黄色から、咲き進むと中心が淡茶色になるアンティークな花色。
栽培のポイント
POINT1植え付け
ペチュニアは3月下旬ごろから通信販売や園芸店、ホームセンターなどで販売され、購入後は早めに鉢上げや定植を行います。用土は、「タキイ花と野菜の土」のような排水性がよく、清潔で病害虫の心配のないものを使いましょう。最初に「プロミック」や「タキイ園芸職人 花の充実肥料」のような緩効性肥料を混入しておくと効果的です。
植え付け後は、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。その後、用土の表面が乾いたら同様に水やりします。
POINT2肥料
用土に緩効性肥料が元肥として含まれている場合は、2カ月程度追肥を行う必要はありません。葉が黄色くなってきた場合などは、必要に応じて週に1回程度、液肥を与えます。また、用土の元肥が切れる2カ月後に「プロミック」などを追肥しましょう。
POINT3切り戻し
梅雨の終わりごろに株姿の乱れが出てきたら、先端から3㎝ほど切り戻します。そして「プロミック」などを追肥するとよいでしょう。この作業を繰り返すことで、11 月までの長期間にわたって花を楽しむことができます。
ギュギュ ダブルレッド
ギュギュ ブルーアイ
ギュギュ ハニー
病虫害防除
ヨトウムシ、ハダニ、アブラムシなどの害虫がつくことがあるので、薬剤散布などで防除します。また、咲き終わった花がらなどは取り除いて、病害の発生を防ぎましょう。
ペチュニア‘ギュギュ’シリーズデータ
植物名: ペチュニア
学名: Petunia hybrida
科名: ナス科
分布: 主に南米の温帯地域
植え付け:
鉢植え 5~8号鉢 用土/市販の培養土
草丈/約25㎝ 株張り/約60㎝
庭植え 土質/排水性がよく、有機質に富む土壌
草丈/約30㎝ 株張り/約80㎝
生育条件:
日光/日当りのよい場所
土壌/適湿
耐暑性/中
耐寒性/弱