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来年の庭でこの花を咲かせて!

高梨さゆみ(たかなしさゆみ)

イギリスでガーデニング文化の魅力に触れて以来、雑誌や本などですぐに役立つガーデニングの情報を発信。イギリスや日本全国の庭を巡るほか、日々の花散歩で見かけた「これはいい!」という植物をSNSなどでも紹介する。花苗や切り花の生産農家も訪ね、人気の花、新しい花の情報を得ると同時に栽培のアドバイスも取材。

Vol.11

ナチュラルガーデンに似合う
宿根草を探そう!

神奈川県にあるナチュラルガーデンの6月上旬のワンシーン。濃淡ピンクの花はマツムシソウの近縁種のクナウティア。その奥でやわらかな穂を立ち上げているのがホルディウム・ユバツムです。穂があるだけでさわやかな風を感じられます。

さまざまな花が咲くナチュラルで華やかな庭。観光ガーデンでいちばん多いのがそんなテイストの庭で、個人邸の庭でもこのスタイルを目指している方が多いと思います。私もナチュラルなガーデンがいちばん好みで、そこにいると気持ちが落ち着くような気がします。

ではどうすれば、「ナチュラルで華やか」が実現できるのでしょう。多くの庭を巡った経験から、まずは宿根草を上手に利用することがポイントだと思います。植え付けた年は小さくても、環境が適していれば年々株が大きく育ち、庭になじんで魅力的な景色を生み出してくれるからです。レイアウト(配置)も大切で、隣合う花は色や形が異なる種類を植えるようにすると、ナチュラルながらメリハリがある景色になります。

そして、重要なのが植物選びです。インパクトのある花ばかりを選ぶと、ごちゃついて見えがちなので、ちらちらと小さな花が咲くようなタイプを加えるのがポイント。また、草原のような雰囲気を感じさせるグラス類を利用するのも効果的です。グラス類は夏の終わりから秋にかけて穂を立ち上げるタイプが多いのですが、ホルディウム・ユバツムは夏が来る前に穂を立ち上げるので、ぜひ庭に加えてみてください。透明感のある美しい穂が、庭をよりナチュラルに見せてくれますよ。

おすすめ1

ガーデンスカビオサ3種セット

耐寒・耐暑性に優れ、育てやすい

高原に咲いているような風情を感じさせるスカビオサ。でも、温暖地の暑さでは夏越しが難しいと諦めていたのですが、耐寒・耐暑性に強く改良されたこの品種なら、宿根させることもできます。近所の花壇で咲いているのを見かけて観察していましたが、ちゃんと翌年も花が咲き、「これは優れもの!」と感心しました。

9cmポット苗
おすすめ2

ホルディウム・ユバツム

穂が開くとまるで光っているかのよう

温暖地では6月くらいから穂が立ち上がり、徐々に開いていくのが見られます。ふわふわした穂は少しピンクがかり、とてもきれい。どんな宿根草とも合わせやすく、このグラスがあると庭が幻想的な景色になります。サイズはそれほど大きくないものの、存在感のあるグラスです。

9cmポット苗
おすすめ3

サクシサ&サクシセラ2種セット

ボール状の花がポンポン咲く姿がラブリー!

どちらもマツムシソウの仲間で、観光ガーデンのメドウ(草原風の庭)で見かけた瞬間、「かわいい!」と胸がときめきました。淡い花色は涼しげで、細い茎が長く伸びて風になびく姿もナチュラル。暑さが苦手なので、風通しのよい場所に植えてください。

おすすめ4

バレリアナ・オフィシナリス

グラス類と相性抜群!ナチュラルな景色を生み出します

古くから不眠症に作用があるハーブとして利用されてきた宿根草。白から淡いピンクの小さな花が傘状に集まる姿には楚々としたかわいらしさがあります。花後のシードヘッドも魅力的なので、切らずに残して楽しんでみてください。草丈が高めなので、花壇の後方に植えて。

10.5cmポット苗
おすすめ5

ベロニカ・コンパクト3種セット

花穂をしっかり立ち上げる草姿が美しい!

丸い花の隣に何か異なる形の花を植えたい時におすすめなのが、すっと伸びた穂がきれいなベロニカです。このベロニカは草丈が低めなので、花壇の前〜中段に植えると、丸い花との対比から、変化のある景色になります。

9cmポット苗