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観葉植物の育て方

Vol.8

土で育てる観葉植物、
虫のお悩みトップ3を解決!

観葉植物を土で育てる場合に被害にあいやすい害虫3種をピックアップしました。どんな状況で発生するか、発生したらどう対処したらよいかをアドバイスします。

お悩み 1

どうしよう?室内を
コバエが飛び回っている!

気が付くと観葉植物の周りをコバエがぶんぶん飛んでいる!小さいとはいえ、室内をハエが飛び回っているのは気分がよくないものです。観葉植物によくつくのはキノコバエという種類で、土に生えるキノコの真菌類を餌にしていて、土の中や植木鉢の受け皿に卵を産み付けます。発生を防ぐには、風通しのよい環境にすること、そして受け皿に水が溜まったままにしないことが大切。観葉植物の鉢を密集しないように配置し、密に茂った枝葉は剪定をして風通しのよさを保つようにします。また、土の表面をハイドロカルチャー用のハイドロボールなどで覆っておくと卵の産み付けを防ぐことができます。ガジュマルやサンスベリア、モンステラなど葉が肉厚でかたい種類は、コバエによる食害が少ないといわれています。また、パキラは枝が密集にしにくいため、風通しのよさが保ちやすいといえます。

お悩み 2

ハダニの発生で葉が
どんどんかすれた色になってくる!

ハダニはクモの一種で体長はわずか0.5mmほど。肉眼では見えにくいのですが、葉色がかすれてきたり、葉を触るとざらざらした感触になることで気づきます。クモの仲間なので葉に白い糸がひくこともあります。発生箇所から少しずつ水分、養分を吸い取っていき、 葉色が悪くなり、葉が落ちて株の生育も弱まってしまいます。ハダニは気温が高く(20〜30℃)、乾燥した状態で発生しやすくなります。こまめに葉水をすると温度を下げることができ、乾燥も予防できます。葉水をする際は、葉裏までしっかり濡らすようにしてください。初期であれば、ハダニがついた葉を切り落とすと拡散を防ぐことができます。

お悩み 3

助けて〜!カイガラムシが
どんどん増殖してる!

観葉植物に付きやすいのはコナカイガラムシとカタカイガラムシいう種類で、始めは白い綿毛のような状態が成長するに従い固い殻のようになっていきます。葉の付け根や葉脈の脇につきやすく、気づいた時には固い殻の成虫になっていることも…。葉の付け根までこまめに観察し、見つけたらピンセットなどで取り除いていきます。その後に濡らしたタオルできれいに拭き取ります。一度発生すると完全に除去するのが難しいので、普段からこまめにチェックし、初期の綿毛の幼虫の間に取り除くようにすることが大切です。カイガラムシは風通しが悪く、湿度が高い状態で発生しやすく、特に5月下旬から9月下旬は注意が必要です。

高梨さゆみ(たかなしさゆみ)

イギリスでガーデニング文化の魅力に触れて以来、雑誌や本などですぐに役立つガーデニングの情報を発信。イギリスや日本全国の庭を巡るほか、日々の花散歩で見かけた「これはいい!」という植物をSNSなどでも紹介する。花苗や切り花の生産農家も訪ね、人気の花、新しい花の情報を得ると同時に栽培のアドバイスも取材。

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