タキイネット通販TOP > COLUMN Vol.4 | KURASI GREEN

観葉植物の育て方

Vol.4

独特の美しいシルエットには
深い意味があります!
モンステラ&マドカズラ

ハート形の大きな葉に深い切れ込みが入るモンステラ。窓のような穴が複数あくマドカズラ。どちらも中南米の熱帯エリアが原産地の植物です。深い切れ込みも窓のような穴も、じつは植物が密集したジャングルで、少しでも日光を効率的に受けるため、さらに風通しをよくして蒸れを防ぐため、長年の進化で生まれた形です。自然界で生き残るための戦略が、葉のデザイン的な美しさを生み出していると知ると、ますます独特のシルエットが魅力的に、愛おしく思えてきませんか?
葉の面積が大きいので、小さな株でも飾ると緑がパッと目に入ります。モダンでしゃれた雰囲気は、木製のインテリアだけでなく、コンクリートなどにもよく似合います。リビングやキッチンのよく目立つ場所に飾ると、インテリアのアクセントとして存在感を示してくれます。

水やりは…

基本的には高温多湿を好みますが、水の与えすぎは禁物。水やりは表土が乾いたらたっぷりとやり、ときどき霧吹きなどで葉水を与えます。湿った布で葉を拭くと、ホコリを除去できて美しいつやをキープできます。

ひげがたくさん伸びてきたら…

成長してくると茎からひげのような気根が複数本伸びてきます。自然界では長く伸びた気根が土に入り根の役割をして株を支えます。あまり長く伸びすぎると見た目に気になるので、カットしてもかまいません。ただし、本数の1/3は残すようにしてください。途中でカットするとそこからまた伸びてくるので、必ず付け根からカットしてください。

葉が垂れてきたら…

どちらも原産地ではジャングルの大きな木に絡みつくように育つつる性植物です。そのため、葉が成長してくると重さで垂れてくることがよくあります。そんなときには支柱を立てて支えるのがおすすめです。鉢の中央に太めの木の枝などをしっかり挿し、垂れた葉を麻ひもなどで固定して立たせるとよいでしょう。ひもを強く結びすぎて茎を圧迫させないように気をつけてください。

害虫への対処

モンステラやマドカズラにつきやすい害虫は、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、ナメクジなどです。下記のような症状は、モンステラが被害を受けている場合のサインなので、見逃さないようにして早期に対処することが大切です。

■葉がしおれて元気がない。
■葉が黄色っぽく変色している。
■粘着質の物質が付着している。

●アブラムシ

葉をよく観察し、緑色、または黒の点々をセロハンテープなどで取り除きます。シャワーで葉裏をていねいに洗い流すのも効果があります。

●ハダニ

葉が全体的に白くなったらハダニを疑います。初期であればシャワーでの洗浄で対処できます。

●カイガラムシ

葉に茶色、または白の固い塊が生じます。濡れた布で拭き取っても取れない場合は、歯ブラシを利用すると効果的です。

●ナメクジ

葉にかじられたような穴があきます。ナメクジは夜間に活動するので、夜に土面に近い葉をよくチェックし、見つけたら割り箸などで取り除きます。

高梨さゆみ(たかなしさゆみ)

イギリスでガーデニング文化の魅力に触れて以来、雑誌や本などですぐに役立つガーデニングの情報を発信。イギリスや日本全国の庭を巡るほか、日々の花散歩で見かけた「これはいい!」という植物をSNSなどでも紹介する。花苗や切り花の生産農家も訪ね、人気の花、新しい花の情報を得ると同時に栽培のアドバイスも取材。

  • 観葉植物
  • 多肉植物
  • 多肉植物