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アガスターシェとはギリシャ語で「穂状に多数の花をつける」という意味ですが、われわれ日本人にはその響きが何ともロマンチックに聞こえます。北米からメキシコの原産で、耐寒性が強く、亜熱帯地域以外は北海道から本州までほとんどの地域で栽培可能です。夏の暑さに対してはまだ実証はないのですが、実際に栽培している多くの方から、昨今の異常な暑さの中でも元気に花を咲かせていたと聞いています。 アガスターシェは日本ではまだ知名度は低く、園芸書でもほとんど触れられていないのが不思議なのですが、イギリスなどではアロマチックで魅力的な宿根草として人気の高い花なので、これから人気が高まることが大いに期待できます。最近の新品種「タンゴ」と「ボレロ」はドイツで改良されたもので、適応範囲が広く乾燥に強いため、コンテナガーデンやドライガーデンにもおすすめです。この2種は葉にすばらしい香りがあるのも特長で、開花時にはチョウやミツバチがよく吸蜜にやってきます。乾燥に強いため、性質の似た背の低い多肉植物、例えば色彩豊かなデロスペルマやトリトマなどとの彩色の組み合わせに相性がよく、夏庭のデザインに新境地が広がります。