野菜作りの計画を立てよう!
農園の作業が一段落する冬は、新年度の作付け計画を立てる時期です。どこに、どんな野菜を、何株育てるか。野菜を効率よく育てるためには、畑の面積に応じた計画づくりが重要です。 |
次に、リストを元に、連作にならないような計画をつくります。連作とは、同じ場所で、同じ野菜や同じ科の野菜を続けて作ることで、野菜の生育が悪くなる連作障害を起こすことがあります。連作障害を避けるにはおおむね4〜5年の輪作が必要なので、数年先までの計画を立てて、忘れないように記録を残しておきます。
さらに、栽培する時期、草丈や株の大きさなどの野菜の特徴を調べます。例えばコマツナやミズナなどの葉物は、タネまきから収穫まで約1カ月半、しかもほぼ1年中作れます。一方、サトイモなどは、4月に植え付けてから10月ごろまでと長期間かかり、春から秋までしか作れません。作りたい野菜の栽培時期を知ったうえで、畑を効率よく使えるような組みあわせを考えます。また、野菜によって草丈が違うので、多くの野菜にまんべんなく日光が当たるように配置します。春作では、背の高くなるトマト、支柱で栽培するキュウリやニガウリなどを畑の北側か西側に配置すると、背の低い野菜が日陰になりません。秋作は背の低い野菜が多いので、草丈の違いは考えなくても問題ないでしょう。
連作障害を防ぐのに有効な手段が輪作です。輪作年限(前項目の表を参照)に沿って栽培期間をあけます。カボチャやスイートコーン、サツマイモなどのように連作の影響が少ない野菜もありますが、被害がまったく出ないわけではないので、輪作を心掛けた方がよいでしょう。輪作プランのつくり方は次項目“輪作プランを立てよう”を参照してください。
連作に強い植物を台木にした接ぎ木苗を使えば、連作が可能です。接ぎ木苗があるのは、トマト、ナス、キュウリ、スイカなどです。
連作障害に抵抗性をもつ品種も育成されています。根こぶ病に強い(CR)カブやハクサイ、また萎黄(いおう)病に強い(YR)キャベツやダイコンなどの品種があり、それらの情報はカタログやタネ袋に明示されています。ただし、抵抗性品種といえども万全ではないので、輪作との併用をおすすめします。
先に「連作障害の原因は?」で挙げた原因を防ぐよう、作付け前には完熟堆肥などの有機物をたっぷり施し、有用な微生物が働くような土づくりをします。
初心者向きのプランのつくり方を紹介します。まず、ノートやホワイトボードなどに農園の形を描き、4〜5区画に分けます。1区画は広いに越したことはありませんが、最小で1×1m四方あればだいたいの野菜は作れます。 |