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花が愛らしいおすすめ低木

花が愛らしいおすすめ低木
 来春から夏へのガーデン計画は、庭作業の少ないこの時期に立てておくのがおすすめです。
最近注目されているのが、宿根草ガーデンに低木を取り入れるスタイル
1苗でもボリューム感が出て、手入れも楽。花あふれる春から初夏の庭にぴったりの、愛らしい花を咲かせる低木をご紹介します。
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魅力的な種類が揃う低木で美しく、ローメンテナンスな庭を実現!

白や淡いピンクの花の中に鮮やかなブルーの花が咲くセアノサスを加えた庭。一昔前の日本では、庭といえば高さや色を揃えて一年草を植え込んだ花壇で、花のシーズンが終わると、次の花にすべて取り替えるという楽しみ方が主流でした。また花壇のデザインは、直線や円形の組みあわせが主で、草丈を低く揃えた「カーペット花壇」や「リボン花壇」と呼ばれる整形風が多く見られました。花の最盛期には絵のような整然とした花壇になる一方、1株でも枯れたり、生長にばらつきが出たりすると、美しさが半減してしまうスタイルでもありました。いつもきれいにキープしようとすると、1株の苗代は安価でも、株数が多く必要なため年間のコストは決して安くないということもあり、最近では公共スペース以外ではつくられなくなっています。
その後、ガーデニングという言葉とともに導入されたイングリッシュガーデンの、自然風デザインの美しさと、そこに使われているさまざまな宿根草の美しさやボリューム感に、多くの人が魅了されました。
また、それまでの「樹木は樹木、草花は草花」という感覚の庭づくりの流れも大きく変化し、宿根草や花が楽しめる低木なども組みあわせることで、一年草より費用を抑え、年間を通して花や緑の美しい庭づくりができることが広く認知されるようになりました。その結果、それに向けた低木の品種も増え、よりつくりやすくなっています。低木を加えることで次のような利点があります。1.全体のボリューム感のアップ。2.高さもほどよく出せるので、視線が上がり、庭全体が広く見える。3.庭木と草花の景色がなじみ、庭全体に統一感が生まれる。
また、低木は品種を選ぶことと剪定で、その場にあった大きさと形に整えやすく、すっきりとしたもの、こんもりしたもの、枝の曲線が美しいものなど、さまざまな樹形と質感があり、常緑種を選べば冬も緑が楽しめます。草花と組みあわせることで、これまでにないさまざまなガーデンづくりが期待できるというわけです。
今回は、数多くの低木の中から、花の美しさ、アレンジのしやすさを中心に、メンテナンスが容易なものを選んでみました。花咲く低木をコーディネートした新しいスタイルの庭づくりにぜひトライしてみてください。

低木を選ぶ際にはまず生長後の樹形をチェック!

花壇の中に加える低木選びで大切なのは、どのような樹形に生長するかを知っておくことです。樹高、幅などサイズはもちろん、直立する、枝垂れるなど、枝が描くラインを頭に入れておくと、植え付けスペースがどれくらい必要か、また周囲にどんな草花を植えると美しく見えるかなど計画を立てやすくなります。

  • 【タイプ1】

    【タイプ1】

    枝先に花が咲き、その重みで枝先だけ枝垂れるタイプ。1本立ち、株立ちどちらにも利用できる。ウツギ、ノリウツギ、セイヨウニンジンボクなど。

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  • 【タイプ2】

    【タイプ2】

    枝がしっかり直立して育つタイプで、花が咲くと全体がこんもりとボリュームアップする。アジサイ、源平シモツケ、シャクヤクなど。

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  • 【タイプ3】

    【タイプ3】

    細い枝に花が並ぶように咲き、枝全体が枝垂れるタイプ。シジミバナ、レンギョウ、コデマリなど。

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  • 【タイプ4】

    【タイプ4】

    枝が細く、横に水平に伸びるタイプ。自然形では枝はひどく込まず、さらっとした樹形になる。セアノサス、ウメモドキなど。

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  • 【タイプ5】

    【タイプ5】

    コンパクトな扇形になるタイプで常緑低木に多い。カルミア、アセビ、ジンチョウゲなど。

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  • 【タイプ6】

    【タイプ6】

    樹高が低めで、自然形でもまとまりのよい樹形に育つ。アベリア、キンシバイ、ヒュウガミズキ、メギなど。

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タイプ1
枝先に花が咲き、その重みで枝先だけ枝垂れるタイプ。
1本立ち、株立ちどちらにも利用できる。ウツギ、ノリウツギ、 セイヨウニンジンボクなど。

小さな花が密に咲く姿が愛らしい

ウツギ

初夏、春の花が一段落するころに、細い枝全体に白〜ピンクの花をつけます。古くから卯の花と呼ばれ、歌にも詠まれています。最も知られているのが「夏は来ぬ」でしょう。「卯の花の 匂う垣根に時鳥 早も来鳴きて 忍音もらす夏は来ぬ」。歌詞を見ると口ずさめる方も多いのでは…。丈夫で大きくなりすぎないので畑の境界木としてもよく利用されてきました。強く剪定しても株元や幹から新しい枝を伸ばし、かわいい花を楽しませてくれます。庭植えでもコンテナでも楽しめ、枝がひどく込みすぎないので、いろいろな草花とも組みあわせやすい花木です。
「ピンクポンポン」は特に花つきが密で、その名の通り、ピンクの小さな花が密生して玉状になった花穂がかわいらしく、花後剪定すれば、どこで切っても毎年枝いっぱいに花を咲かせます。コンパクトな樹形と淡いピンクの花は、さまざまな草花とあわせやすく、愛らしい花壇やコンテナガーデンができます。

  • ウツギ

    花の重みで自然に枝先が枝垂れる姿が優しい印象。

  • ピンクポンポン
    ピンクポンポン

    淡いピンクの八重の花が愛らしい人気品種。

ボリューム感ある美しい花穂に目が釘づけに

ノリウツギ

カシワバアジサイに似た大型の花穂を枝先につけ、花の重さでやわらかい曲線を描きます。幹は単幹で直立し、枝は茂りすぎないので、株元に草花を植えやすく、大型の宿根草との組みあわせが楽しめます。花色も淡く草花との色あわせもいろいろとできます。蒸し暑くなる夏の始めごろ、サラサラとした涼しさを感じさせてくれるのもこの花の魅力。枝が込まないので剪定などのメンテナンスもしやすく、樹形も整えやすい花木です。アジサイと同じ科の植物なので、明るい日陰でもよく花を咲かせ、湿りぎみの土で元気に育ちます。苗を植えて育てながら幹をまっすぐに伸ばし、下枝は地面から1m前後まで切除します。円形や四角形の花壇の中心に植え、傘形樹形に育て、株元に草丈40cm程度のブルーやピンク系の草花を植栽すると、美しいフォーマルデザインの花壇になります。
白花がよく知られていますが、最近では白からピンクに色変わりする「リトルクイックファイヤー」や「サンデーフレイズ」など、魅力的な品種も登場しています。

  • ノリウツギ
  • リトルクイックファイヤー
    リトルクイックファイヤー

    咲き進むにつれ、白からピンクに変わり、全体の淡いグラデーションがとても愛らしい。コンパクトな樹形で鉢植えでも楽しめる。花期は5月下旬〜7月。

  • サンデーフレイズ
    サンデーフレイズ

    コンパクトな樹形ながら、ボリュームある花穂が楽しめる。白から淡桃色へと変化するさまも美しい。花期は5〜9月

  • ピンクポンポン
鮮やかなブルーの花穂は涼感たっぷり

セイヨウニンジンボク

  • 春から伸びた新枝の先端に10cm前後の円錐形の花穂をつけます。花色は美しいブルーで、花期には枝が横にも伸びてそれぞれに花穂がつきます。枝は込まず涼しげな樹形となり、視界を妨げないので、部屋の窓近くに植えてもじゃまにならず、ブルーの花穂が涼感を誘うと同時にほどよい日陰を作ってくれます。葉も込まないので庭の先の景色も見え、遠近感が出ます。テラスやデッキの南西側に植えて大きく育てると、夏の緑陰樹として心地よい日陰を生み出します。株元に夏の暑さや日差しが苦手なガーデンシクラメンやクリスマスローズなどを植えておけば、晩秋から春まで庭を飾ってくれます。
    春から新枝が伸びながら花芽ができてくるので、春先に強めの剪定をすると大きくなりすぎず、元気に大きなよい花を咲かせます。これは夏咲き花木全般の特性でもあります。
  • セイヨウニンジンボク
    ピンクポンポン

    在来種に比べ花色が濃く、花穂も大きく見応えがある品種。

タイプ2
枝がしっかり直立して育つタイプで、花が咲くと全体がこんもりとボリュームアップする。
アジサイ、源平シモツケ、シャクヤクなど。

花色のバリエーションがさらに豊富に!

セイヨウアジサイ

アジサイの仲間の学名はハイドランゲア・オタクサで、ハイドランゲアは、果実が水の入った容器のような形をしていることから「水の器」という意味のラテン語が由来するともいわれ、オタクサは命名した植物学者のシーボルトの日本人妻「オタキさん」の名前で、日本女性の名前がついた唯一の植物といわれています。シーボルトがヨーロッパに持ち帰ってからその魅力をより美しく、と改良が進み、現在のセイヨウアジサイとなりました。ハイドランゲアには水を好むというイメージもあるようで、土の乾燥に気をつければ、毎年長期間楽しめる日本の代表的な花木といえます。最近ではさまざまな花色と花形の美しい品種が生まれ、初夏から梅雨時の庭を清々しく、また美しく飾ってくれます。これほど大きなブルー系の花はアジサイ以外では見当たらないので、ぜひその涼感を庭で生かしてみてください。

  • エンドレスサマー
    エンドレスサマー

    新枝咲きで剪定しやすい品種。暖地では二季咲き性で、冷涼であれば、花後の切り戻しをすると夏の間も次々に花を咲かせる。

  • パリジェンヌ
    パリジェンヌ

    鮮やかな紅色が美しい矮性種で、樹高約50p。花の大きさ、形、色、どれも愛らしく、庭植えでも鉢植えでも使いやすい。

  • スパイク
    スパイク

    アジサイの花のイメージを変えるフリンジ咲きで、かわいらしさと華やかさを併せもつ。鮮やかなブルーがないバラと組みあわせるのもおすすめ。白バラのアーチの奥に、この品種でブルーのフォーカルポイントを作ってみたい。

大きなボール状の花序は迫力満点!

セイヨウニンジンボク

アナベルは花つきのよさやメンテナンスの簡単な点など、在来種のアジサイに比べて魅力的な性質が多くあります。在来種は強い切り戻しをすると翌年の開花がひどく減ってしまうため、株が年々大きくなり、樹形も大きな団子形になってしまいます。そのため、ほかの草花との組みあわせが難しくなり、狭いスペースではどうしても単独植えになりがちです。
一般的に在来種は、枝先から3節程度までが切り戻しの限度ですが、アナベルは地表近くまで切り戻しができ、さらに切り口近くから出る芽が伸びた先端に必ず花が咲く性質があり、横枝も伸びないため、(横幅が大きくなりすぎず)周囲に草花を植えやすい樹形でまとまります。また花色が白なので、どんな花と混植しても美しいシーンを作れます。花径3cm以下の草花と組みあわせると、お互いの花の美しさがより引き立ちます。

  • アメリカアジサイ「アナベル」
  • アメリカアジサイ「アナベル」

    純白の花が美しいアナベル。直径約30pもの大きなボール状に花が咲く姿は圧巻。

  • ピンクアナベルベラアナ
    ピンクアナベルベラアナ

    濃いピンクがあでやかな品種。直径15〜20pの花序となる。花期は6〜9月で、長期間花が楽しめる。

  • アメリカアジサイ「アナベル」
白とピンクの咲き分けが美しい

源平シモツケ

シモツケは古くから日本の庭で愛されてきた低木で、半日陰でも育ちます。白い花を主とした中にピンクが交じり咲く時期は、楚々とした風情を感じさせてくれます。源氏と平家の旗に見立てた白とピンクの咲き分けで、華やかさもあり、中高木の根締めとしてだけでなく、宿根草の花壇にもよく似合います。高さも自然に揃い、メンテナンスに手間が掛かりません。落ち着いた自然風の庭によくなじみ、日本の北から南までどこでも育てやすい性質です。
色が多すぎる感じの庭には、こうした風情の低木で色を絞るのも、庭づくりの手法の一つです。庭は一つの舞台で、主役ばかりでなく脇役の使い方次第で感動を生むことができます。苗のうちはその特徴が分かりにくいかもしれないので、少し生長してからよい組みあわせを見つけてもよいでしょう。

  • 源平シモツケ

    日本的な情緒を感じさせる一方、白とピンクの組みあわせは、かわいらしいコーディネートにもよく似合う。

タイプ3
細い枝に花が並ぶように咲き、枝全体が枝垂れるタイプ。
シジミバナ、レンギョウ、コデマリなど。

アップで見たくなる愛らしい小さな花

シジミバナ

ユキヤナギやシモツケに近い仲間で、葉の付け根に枝いっぱい下から上まで、八重の小花を咲かせます。幹といえるような太い部分はできず、地際から毎年新しいシュートを伸ばします。剪定管理は、3〜4年の古い枝を根元から切りとり、若い枝と入れ替えます。また、大きさをコントロールする剪定では、刈り込んだ場合、太い枝は樹冠の中20〜30cm奥までハサミを入れて切り戻します。やわらかい自然な曲線を生かしたい場合は、太い枝のすべてを細い枝との分かれ目まで切り戻すと、残した枝がやわらかく広がります。
斜面の上部や土留め壁の上に植えて曲線の枝を垂らすと、自然風の美しい風景がつくれ、株立低木本来のやわらかい樹形を生かせます。刈り込み仕立てでは、造形的な球形のラインも出せますが、新しい枝が伸びるとすぐに形が崩れてしまうので、自然形の剪定がおすすめです。

  • シジミバナ

    枝の茶色が埋め尽くされるほど白い小花が密に咲く。

  • シジミバナ

    「蜆花」という地味な花名に似合わず、八重咲きの花は小さいながらとても華やかで愛らしい。

春の暖かさを感じさせる鮮やかな花色

レンギョウ

春一番の花は、ロウバイから始まって、サンシュユ、マンサクなど黄色の花が圧倒的に多く見られますが、黄色の花の中は暖かく、ほかの花に先立って寒いうちから受粉役の昆虫を独占する戦略であるといわれます。庭に黄色の花の低木を1本植えると、開花とともに春を感じて気持ちが温まるのは人間も同じです。こうした楽しみには枝いっぱいに鮮やかな黄花が咲くレンギョウを植えるのがおすすめです。特に在来品種より大輪の「ゴールドラウシュ」は、株立ちのすべての枝にびっしりと花がつき、周囲の空気が急に春めいて感じられます。ワクワクするのは昆虫だけではないでしょう。
丈夫な性質で、日当たりがよければどこでも楽しめます。株元にブルー系の草花を添えると、より黄色が鮮やかに感じられます。数年に一度、古い幹を根元から切りとり、新しい幹に入れ替えます。幹となる枝をひもで誘引することで全体を美しい樹形に保つことができます。

  • レンギョウ
  • ゴールドラウシュ
    ゴールドラウシュ

    ドイツで改良された品種で、花が大輪で密に咲く。若木のうちからよく花が咲くのもうれしい。

タイプ5
枝が細く、横に水平に伸びるタイプ。自然形では枝はひどく込まず、
さらっとした樹形になる。セアノサス、ウメモドキなど。

これほど鮮やかなブルーの花木は珍しく、新鮮!

セアノス

イギリスではよく使われていますが、日本ではまだ目にすることの少ない美しいブルーの花木です。初めて見る人はその鮮やかなブルーに目を奪われるでしょう。細く伸びる枝の全面に花をつけるので、建物の壁やトレリスに誘引すると、日当たりもよく寒風も和らぐので、その全面がブルーのスクリーンのようになります。花壇ではオベリスクなどを立てて誘引することで、春はブルーのタワーが楽しめます。株元に白やピンクの草花をあわせると、まさにイングリッシュガーデンテイストになります。コンテナでも育てられ、寄せ植えの中心に植えて、ピンクや白の草花をあわせると、より美しくブルーが輝きます。
寒地ではコンクリートやレンガの壁など、日当たりがよく寒風の当たらない面にトレリスを設け、壁の保温性を利用して育てます。乾燥には比較的強いのですが、土の過湿には弱いので、地植えでは排水のよい土づくりが必要です。また上部に庇のあるような場所では雨や寒気よけになるので、丈夫に育ちやすくなります。

  • セアノサス

    ほどよく透け、風通しがよいのも特長。花色とともに株姿にも涼感が漂う。

  • ヘンリーデスフォッセ
    ヘンリーデスフォッセ

    約10cmの大きな花序で、鮮やかなブルーがより目立つ品種。花壇の中に加えると存在感抜群。

タイプ5
コンパクトな扇形になるタイプで常緑低木に多い。
カルミア、アセビ、ジンチョウゲなど。

コサージュのような花房が魅力的

カルミア

ツツジの仲間のカルミアは、シャクナゲと似て、半球形の樹形に育ち、厚く大きな濃い緑葉の上の枝の先端に、鮮やかなピンクの花を咲かせます。葉の緑とのコントラストがとても美しく、見応えがあります。半日陰でもよく花をつけ、花後に剪定することで、その後に伸びる新枝の先端に翌年の花芽がつきます。樹高30〜40cmくらいから花を楽しめるので、コンテナで、また高木の近くに宿根草と組みあわせて植えると、春から長い間美しい庭を楽しめます。生育はそれほど早くはないので場所もとらず、また病害虫も少ないので、手間を掛けずに半日陰のスペースを華やかに変身させることができます。通年緑の美しい常緑花木は、寂しくなりがちな冬の花壇にはぜひ1本おすすめです。そのままドレスの胸元につけたくなるような愛らしい花房なので、初夏生まれの女の子の記念樹にも最適です。

  • カルミア

    淡ピンクの品種はやさしい印象で、ほかの草花とも色あわせがしやすい。

  • サラ
    サラ

    カルミアの中でも最も鮮やかな赤花種。金平糖にそっくりな蕾の時から愛らしい。

タイプ6
樹高が低めで、自然形でもまとまりのよい樹形に育つ。
アベリア、キンシバイ、ヒュウガミズキ、メギなど。

花壇手前に植えてグラウンドカバーにも使える

アベリア

寒さに強く、半常緑性で丈夫な性質のため、在来種は道路沿いや公園など、公共施設でよく利用されています。初夏から初秋にかけて咲く小さな花も愛らしく、赤い新枝の上でよく目立ちます。また、「フランシスメイソン」や「ホープレイズ」「マルガリータ」など、美しい斑入り葉の品種が多く流通しているため、葉色で花壇を明るく見せることもできます。小さな葉が細かく密生するので、葉色がきれいに目に映ります。秋には葉が赤みがかり、季節感を感じさせてくれるでしょう。最近では珍しい黄花の「サニーアニバーサリー」も登場し、花壇でのカラーコーディネートがより楽しめるようになりました。
刈り込みに強く、花後に刈り込むか、斜面などでは強く刈らずに、太枝を間引くように剪定すると、斜面に沿ってやわらかいカーブを描くので、開花時には自然な姿を楽しめます。下から見ると小さな花が流れてくるようです。

  • アベリア

    小さな葉が密につくので、花壇の手前に植え込むと土面をきれいにカバーしてくれる。写真は鮮やかな緑が美しい斑入り品種の「ホープレイズ」。

  • サニーアニバーサリー
    サニーアニバーサリー

    淡黄色にピンクやオレンジがさす華やかでエレガントな花色の品種で、芳香も楽しめる。
    トロピカルな雰囲気もあり、コーディネートの幅が広がる。花期7〜9月。落葉種。

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玉崎 弘志

玉崎 弘志

ガーデンデザイナー。ジャパンガーデンデザイナーズ協会(JAG)理事。明星大学造形芸術学科講師。庭の設計・施工を中心に個人邸から公共施設まで幅広く手掛ける。NHK「趣味の園芸」の「玉さん庭をゆく」(放映終了)では、全国各地の個人邸を数多く取材し、その親しみやすい人柄からさらに多くのファンの心を掴む。