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真夏に大活躍する便利なアイテム 暑さ対策資材に注目!

真夏に大活躍する便利なアイテム 暑さ対策資材に注目!真夏に大活躍する便利なアイテム 暑さ対策資材に注目!

温暖化の影響から、夏の暑さが年々厳しくなる傾向にあります。
作物への暑さ対策はもちろん、農作業する人間も熱中症への注意が必要です。
ここでは、暑い時期の畑の管理のポイントと、熱中症対策におすすめの便利グッズをご紹介します。

遮光ネットを使ってしっかり暑さ対策を

タネまき

暑い時期にタネまきする場合、遮光ネットを使うと、発芽率が上がり幼苗期の強い日差しによるダメージも少なくなります。特に乾燥を嫌うニンジンのタネまきでは、遮光ネットが必須アイテムです。
また、日光を反射・拡散する遮熱効果の高い遮光ネットを利用すれば、夏でも8〜9月どりのホウレンソウ、ミズナ、コマツナ、タアサイなどの葉物野菜を栽培できます。生育スピードが速い夏には、約1カ月で収穫できるのがメリットです。その際は暑さに強い品種を選ぶようにしましょう。
遮光ネットは、タネまきと同時に設置します。発芽後、草丈が上がってきたら徒長を防ぐために10〜14時ごろの暑い時間帯のみ覆い、夕方になったら外して翌朝の日光を浴びさせます。ベビーリーフ程度に育ったら徐々にならしていき、防虫ネットに切り替えます。害虫や鳥害獣の被害を受けやすい環境では、タネまき後にまず防虫ネットを張り、さらに遮光ネットをかけて併用する方法もおすすめです。

夏にタネをまく場合は、遮光ネットを利用すると地温を下げるとともに乾燥防止になり、強い日差しにさらされて幼苗がなえるのを防ぐ。

夏にタネをまく場合は、遮光ネットを利用すると地温を下げるとともに乾燥防止になり、強い日差しにさらされて幼苗がなえるのを防ぐ。

暑さに強い葉物野菜のおすすめ品種

タアサイ

タアサイ

生育が旺盛で、8月下旬にタネまきすれば、10月には収穫できる(中間地)。濃緑色のスプーン状の葉が放射状につく。下葉からの摘みとり収穫もできる。

ミズナ‘京かなで’

ミズナ‘京かなで’

晩抽性に優れる春〜秋どり向きの早生ミズナ。高温期に出やすい節間の伸長の発生が少なく、夏場でも栽培しやすい。じっくり生育し、収穫期幅が広い。

コマツナ‘菜々音’

コマツナ‘菜々音’

夏を中心に春〜秋どりに適した品種。暑さに強く、高温期でもじっくり生育して株張りがよい。高温乾燥に強く、白さび病、病に強い耐病性をもつ。

ホウレンソウサマースカイR7’

ホウレンソウ
サマースカイR7’

葉先がやや尖る剣葉型の晩抽夏どり種。極立性で葉が絡みあうことなく、しなやかな葉柄をもつ。株揃いがよいので、一斉に収穫するのに向いている。

果実

真夏の炎天下では、大玉のトマト、スイカ、メロンは収穫目前まで育った時に直射日光に当てすぎると、うだって食味が落ちてしまう場合があります。果実が成熟してきたら、切り分けた遮光ネットでベタがけしたり、袋かけしたりすると安心です。大玉のトマトには、房全体にかけましょう。

暑さで実がうだるのを防ぐため、完熟する少し前に、切り分けた遮光ネットで袋かけする。

暑さで実がうだるのを防ぐため、完熟する少し前に、切り分けた遮光ネットで袋かけする。

夏場の暑い時期の芽出しにおすすめ!

芽出し専用 芽出たいシート

芽出し専用 芽出たいシート

人参・大根・ほうれん草など、夏場の芽出しは高温・乾燥で不揃いになりがちです。芽出たいシートはタネまき後、直接畝に覆う(夏場のベタがけ)ことで、遮光効果と蓄熱の軽減につながり、芽が出やすくなります。(日本製) 発芽後約2日程度ではがしてください。はがし遅れると植物体に引っ掛かりはがしにくくなります。


太陽光を反射・拡散する驚異の遮熱効果!

ら〜くらくスーパーホワイト

ら〜くらくスーパーホワイト

強い直射日光から菜園やベランダ菜園での夏野菜や植物を守り、部屋の窓やペットの日よけに使用できます。太陽光が無数のミクロ単位の空気孔で反射・拡散され、内側は明るく遮光・遮熱の効果があります。軽量で作業もらくらく、耐久性・耐候性にすぐれ、熱融着により目ズレ、ほつれがありません。(日本製)


真夏は水やりにひと手間かける

暑い季節は、水やりに配慮が必要です。まずは、気温が上がると病気の原因となる雑菌が繁殖しやすくなるということに注意しましょう。ジョウロに残り水があれば、いったんそれをすべて捨ててから新しい水を入れることが大切。ホースリールを使う場合も、ホースの中に残っている水をすべて出し切ってから使います。手で触って、生ぬるい水から冷たい水に変わったら作物に与えましょう。
真夏の水やりのタイミングは、夜にかけて涼しくなり始める夕方がベスト。午前中なら早朝の4〜7時までには終わらせます。育苗中のセルトレイには底面給水とします。畑では茎葉にかけずに株元に与えることが大切です。冷たい水が茎葉につくとストレスになるとともに、日光を浴びると水滴がレンズの役割となって、葉焼けの原因となるからです。
水やり後のジョウロは、中の水を切って逆さに置き、日陰で乾燥させるひと手間を習慣づけることをおすすめします。

真夏の水やりは夕方に行うのがベスト。はす口をつけたジョウロで株元をねらって与える。敷きわらでマルチングしておくと、地熱が上がるのを抑え、乾燥防止にもなる。水やり時にはクッションになって土がかたくならないのもメリット。

真夏の水やりは夕方に行うのがベスト。はす口をつけたジョウロで株元をねらって与える。敷きわらでマルチングしておくと、地熱が上がるのを抑え、乾燥防止にもなる。水やり時にはクッションになって土がかたくならないのもメリット。

敷きわらをして地熱を抑える

敷きわらをすると、日よけになって地熱が上がるのを抑える効果があるので、根への影響をやわらげ、暑さ対策に有効です。日よけになることで地表の乾燥を防止する、保湿効果もあります。
また、表土がかたくなるのを防ぐ役割も果たしてくれます。水やりの項目で記したように、真夏は株元をねらって水を与えることが大切ですが、それを続けるうちにだんだんと表土がかたくなり、しまった土になってしまいます。敷きわらでワンクッションおいて水を流し込めば、空気を含んだふかふかの土を保ち、根も順調に生育します。

秋冬野菜への切り替えは遅れずに

畑の年間計画をきちんと立てて、スケジュール通りに管理すれば、7月には夏野菜の収穫のピークを迎え、8月中旬までにはとり切れるはずです(一般地基準)。そのころには収穫を終えて残さを片づけ、秋冬に向けての準備を始めましょう。8月下旬ごろから土づくりを始めれば、9月上旬にはタネまきできるので、秋の大収穫につながります。
秋からは生育スピードが遅くなるので、タネまきが2週間遅れると、秋冬野菜の収穫はさらに1カ月以上も遅れる結果になりかねません。暑いさなかに夏野菜をダラダラと遅くまで収穫を続けるよりは、畑の切り替えをスピーディーに行うことを意識しましょう。

熱中症に注意!畑で作業する人もきちんと暑さ対策を

最高気温が年々上がってきている昨今、炎天下での農作業は、熱中症への十分な対策が必要です。特に、睡眠不足などで体が疲れている時は熱中症になりやすいので注意。屋外での作業は、体力が充実している時に行いましょう。また、のどが渇く前に水分補給をするとともに、休憩もこまめにとってください。長時間にわたって直射日光を浴び続けると体に負担がかかるので、肌は露出しない方が無難です。
暑さ対策に特化した、背中に保冷剤を仕込めるベストや、小型ファンつきジャケット、直射日光から頭や首を守る帽子などの着用も効果があります。これらを併用して、より効果を高めるのも一案です。中に汗とり用の薄手のシャツを着ておくと、気化熱でぐっと涼しく感じますよ。ただし「便利グッズのおかげで快適だから大丈夫」と、時間を忘れて作業し続けないように注意してください。無理をせず適度に休憩して、疲労が蓄積しないように心掛けましょう。

1. 頭と首をしっかりガード!
スタイリッシュ涼かちゃん

頭と首を日差しからガードするケープつき帽子です。暑さで頭がボーッとしてくると動作もにぶくなるので、作業効率を上げるためにも帽子の着用は必須。併せて動脈が通る首もケープでしっかりガードして、熱中症から身を守りましょう。

涼かちゃん着用

涼かちゃん着用

一般布帽子着用

一般布帽子着用

日差しを80%カットする銀色の特殊素材「ダイオミラー」を使用してつくった遮熱帽子。通気性も大変よく、34℃の炎天下で布帽子と比べて約4℃、無帽と比べて約10℃も体感温度が違う。

2. 風が通り抜けて涼しい
小型ファンつきジャケット 空調服

ファンが回って、外の空気を毎秒30L(バッテリー最大出力の場合)吸い込み、首と袖口から出す機能がついた、画期的なジャケットです。特に首に風を感じて涼しいのがうれしいですね。汗も乾きやすいです!

スイッチを入れると服の中を風が通り抜けて涼しい。

スイッチを入れると服の中を風が通り抜けて涼しい。

スタイリッシュ涼かちゃん/小型ファンつきジャケット 空調服
背中ひんやりシャーベスト

3. 保冷剤で背中を冷やす
背中ひんやりシャーベスト

内側に保冷剤を仕込めるポケットがついているジャケットで、着用すると冷たくて爽快です!背面のアルミシートは強い日差しを遮ってくれるので、じりじりとした灼熱感を軽減してくれます。前身ごろはメッシュ素材なので、風通しがいいですよ。

背面のアルミシートが日差しからガードする。

背面のアルミシートが日差しからガードする。

スタイリッシュ涼かちゃん

つばにはワイヤーが入っているので、自由なスタイルでしっかり日差しを遮ります。ワイヤー入りのつばは好みのスタイルに自由にアレンジができます。(ベトナム製)

スタイリッシュ涼かちゃん

ワイヤー入りのツバは自由に形をつくれるので、チューリップハット風にも!

スタイリッシュ涼かちゃん

■規格
・サイズ・重量(約):[帽子]高さ(深さ)11×全長55×横幅37p、[つば]10p、[ケープ]長さ25×幅42p/135g ・適用頭囲57〜61p(フリーサイズ) ※サイズ調整可能 ※ケープ取り外し可能 ・色:カーキ ・材質:[本体]ポリエチレン・ポリエステル、[つば]ポリエステル・綿

背中ひんやりシャーベスト

背中面のアルミシートで強い日差しをしっかり遮り、さらに内側の保冷材で背中をひんやりクールダウン!ダブルの効果で真夏の暑い屋外作業を快適にしてくれます。前面はメッシュ地で通気性がよく、サイドのアジャスターでサイズ調整も簡単です。(日本製)

背中ひんやりシャーベスト
詰め替え用保冷剤2個付き(合計4個)

詰め替え用保冷剤2個付き(合計4個)

内側のポケットに保冷剤が2個入ります

内側のポケットに保冷剤が2個入ります

背中ひんやりシャーベスト

■規格
・サイズ:男女兼用フリーサイズ、[クールネック]77×7p  ・材質:メッシュ/ナイロン、背面/アルミ、ベルト/ポリプロピレン

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加藤 正明

教えてくれる人 加藤 かとう 正明 まさあき

東京都練馬区の体験農園「百匁の里」園主。野菜作りの指導・普及に携わるほか、NHK趣味の園芸「やさいの時間」講師としても活躍。著書に『加藤流 絶品野菜作り』(万来舎)がある。