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タマネギQ&A

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  タマネギの発芽はそれほど難しくはありませんが、高温の影響を受けた場合や、覆土が厚すぎた場合に発芽がうまくいかなくなることがあります。
  タマネギの発芽適温は15〜25℃といわれ、高温すぎると発芽が悪くなります。残暑の厳しい早まきは発芽障害を起こしたり、大苗となってトウ立ちの原因ともなりますので、その土地に合った播種期を厳守してください。
  苗床には水はけのよい保水性に優れた土壌を選びます。厚さ1cm程度の板で深さ6〜8mmの溝をつくり、5〜10mm間隔で播種します。砂または有機質の多い土(床土)で覆い、たっぷり潅水します。「芽出たいシート」などのべたがけ資材を利用するのも、発芽を揃えるには有効な手段です。
  発芽までに約1週間かかりますので、その間は極端に乾燥しないように潅水に注意します。

  良苗を適期に植え付けし、根が健全に発育するように促すのがポイントです。中晩生種の場合は、年明けから肥効を高め、4月下旬ごろまでに十分な草勢を確保しておく必要があります。
  畑の土は植え付け前には堆肥を施し、十分雨水でなじませてから畝立てを行います。1回の栽培に必要な施肥量は1m2当たりチッソ20〜25g 、リン酸20〜30g で、このうち早生種は3分の2を元肥で、中生〜中晩生品種は半量を元肥で施します。植え付け後は潅水を行い、根が早く活着するようにします。

  冬季は地上部に大きな動きはありませんが、地下部の根張りを促すべく追肥を行います。この追肥は効き目がシャープな化成肥料を用いると効果的で、中生〜中晩生品種の止肥は3月上旬になります。
  タマネギの根は過湿状態を苦手とします。畝の通路に水がたまると根張りが衰え病気にかかりやすくなり、また球肥大にも悪影響を及ぼします。通路の肩が崩れた場合は鍬で直してやるなどして、通路の排水には十分注意してください。

  タマネギのトウ立ちは冬場の株の大きさが関係してきます。タマネギは、株がある程度の大きさになった状態で、冬の寒さに一定期間あうと花芽分化をします。その後、昼間の時間が長くなり、温度が上昇してくるにつれて花芽が生長していきます(いわゆるトウ立ちしてネギ坊主となる)。
  トウ立ちを防ぐポイントは、適期での播種と定植を守り、年内に生育を進めすぎないことです。極早生〜早生種は9月上中旬播種で11月上中旬の定植、中生〜中晩生種は9月中下旬播種で11月中下旬の定植とします。
  また、厳寒期に肥料切れを起こすと、トウ立ちしやすくなる傾向があります。
  したがって、栽培にあたって次のような点に注意してください。

 ①大きな苗を定植しない。
 ②早い時期に定植しない。
 ③定植後に十分な潅水をし、活着を良好にする。
 ④年内は活着までとし、年明けより生育を進める。
 ⑤越年後の1〜2月に確実に追肥を行うとともに、乾燥している場合は潅水も行う。

  ただ、トウ立ちが数%程度発生するくらいの方が玉の肥大はよく、収量が最も多くなることも考慮に入れておいてください。

  近年は春先の天候不順が多く、栽培途中に病気にかかり、貯蔵中に発病するケースが多くあります。特に皮の表面が腐る灰色腐敗病や、球の芯が腐る鱗片腐敗病が発生しやすい傾向にあります。
  まず品種としては、これらの病害に比較的強く貯蔵期間の長い中生や中晩生の品種をご利用ください。
  貯蔵性を高めるコツは、チッソを控えめにした栽培を行うことです。元肥は効き目が緩やかな有機質肥料を用い、追肥は3月上旬までとしてください。チッソが遅効きすると、生育が軟弱徒長ぎみとなり、春先の強風や多雨により葉が折られやすく、そこから病気に侵されやすくなります。また葉が茂りすぎると、球への糖分の蓄積が十分に行われなくなるため、貯蔵期間も短くなりがちです。
  収穫は倒伏して約1週間後、首部が十分やわらかくなり、球がかたくしまってから行います。晴天時に抜き取り、畝上で天日干しを行い、外皮を十分に乾かします。その後、紐でくくって貯蔵しますが、皮表面が腐っているものは貯蔵に回さず、早めに食べてしまうとよいでしょう。

  恐らくべと病かと考えられます。べと病は平均気温15℃の4月中旬〜5月上旬に発生し、カビの胞子が飛んで広がります。一度発生すると胞子が数年畑に残って発生するので、収穫後の茎葉は畑の外に持ち出します。苗床または本圃の土の中の胞子から感染した越年罹病苗が初期の発生源となります。2〜3月から罹病株を取り除くとともに初期の感染株を片づけることで被害は軽減します。

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