8月上中旬に行います。7.5cmポットに2粒ずつまき、発芽までは寒冷紗で直射日光を遮り、地温が上がりすぎないようにします。双葉が開いたら1本に間引きます。
カボチャの遅まき栽培特集
煮物にするとおいしい「えびす」は夏まき栽培でも作りやすく、初心者の方にもおすすめです。栗のようなホクホクしたカボチャが好きな方には、「ほっこり133」「栗えびす」をおすすめします。また、少し小振りですが早生で甘みの強い「ほっこりえびす」は、栽培期間が限られる夏まき栽培で使いやすい品種です。
平均果重 1.7〜1.9kg | 平均果重 1.7〜1.9kg | |
着果と太りに優れ、たくさんとれる。果皮は濃緑色でちらし斑が入り、果肉は濃黄色で厚い。肉質はやや粘質で食味良好。環境適応幅が広く作りやすい。 | 甘みが強く、ほくほくしたキメ細かい肉質で食味は上 々。粉質が高いので品質の低下が遅く、収穫後の日もちがよい。果実は「えびす」程度の大玉となる。雌花は低節位からつき、着果は良好。 |
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平均果重 1.3〜1.5kg | 平均果重 1.5〜1.6kg | |
果形は甲高で果揃いがよい。果皮は濃緑色で淡緑のちらし斑が入り、外観が美しい。果肉は濃黄色で厚く、粉質で食味がよい。 | 果形は甲高、果皮は濃緑地に淡緑のちらし斑が入る。肉質は粉質で甘みが強く品質良好。低温期でもつる伸びがよく、雌花のつきと着果がよいので作りやすい。 | |
遅まき栽培では、生育初期の気温が高く草勢がつきやすいので、元肥を抑えて草勢を落ち着け、着果を安定させることがポイントです。元肥の目安は、「ほっこりえびす」「えびす」は1m²当たり、チッソ8g、リン酸12g、カリ8gです。草勢の強い「ほっこり133」「栗えびす」は、チッソを6.5gとします。
根に活力がある本葉1枚のころに行います。暑さが和らぐ午後3時以降に、根鉢を崩さないよう、上図の株間で定植します。その際、殺虫粒剤を株穴に施すと、ウイルス病を媒介するアブラムシを予防できます。暑い時期なので、植えた後はすぐにたっぷりと水やりし、その後も活着まではしおれないよう、こまめに水やりします。腐葉土やもみ殻などで株元を被覆すると、乾燥を軽減できます。
栽培期間が限られるので、親づる1本仕立ての1果どりとします。着果節までのわき芽と、株元から9節以内に咲く雌花は早めに除去します。10〜15節に咲く雌花に着果させることで、大きさ、味ともに充実したカボチャになります。確実に着果させるため、ミツバチが飛びにくい雨天や低温時は手交配をおすすめします。
下降気温下で果実肥大期を迎えるので、果実がこぶし大のころに、1m²当たりチッソ成分で3gを目安に追肥を行い、肥大を促します。追肥後は、整枝を控えて草勢を維持します。着果後は特にうどんこ病が発生しやすくなるので、薬剤での防除をおすすめします。
強風にもまれると茎葉が傷むので、「ソルゴー」などで防風垣をつくって風を和らげると効果的です。また、強風の後は葉面散布剤と殺菌剤で、体力回復と病気予防を図ります。
収穫期は、写真のように果梗部が横方向にもコルク化したころで、交配後2カ月が目安です。
収穫後は10日ほど冷暗所に置き、果梗部の切り口を乾かして腐りを防ぎます。その間に甘みが増し、おいしいカボチャができあがります。