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ユーストマの栽培方法・育て方

ユーストマの栽培方法・育て方

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フリンジやカールする花弁も登場。和洋に映える品種がより多彩に

ユーストマは一般的にトルコギキョウの名前で広く親しまれていますが、これは通称名でその語源は正式には分かっていません。日本に導入された時にキキョウの花に似ていてトルコの国の何かを連想させる風あいだったのでその名前になったと思われます。しかし実際はトルコの国とは関係なく、原産地は北アメリカのテキサスやコロラドなどの草原地帯になります。ユーストマの名前は学名であり、ラテン語の「よい口」という意味で、一重の花形から連想してつけられました。

現在は日本で切り花用として盛んに育種が行われていますが、本格的な品種改良が始まってからわずか30年余りです。初期は一重主体で花弁が薄いものばかりでしたが、最近は八重が主体で花弁も厚くなっています。花も単純な丸弁だったものが、今ではフリンジやカールする花弁もあり、バラと見間違えるような花形まで出揃い、その多様な変身ぶりにわくわくさせられます。可憐な感じの品種からゴージャスなイメージの品種まであり、和洋問わずさまざまなシーンで使われている人気の高い草花です。

ポイントを押さえればご家庭でも比較的容易にタネから楽しめるので、ぜひユーストマの栽培にチャレンジして多彩な花の魅力を味わってみてください。

栽培管理

育苗(苗作り)

◎用土
用土はタキイの「たねまき培土」のような消毒された清潔なものを使用します。土壌のpHは6.5程度がよく6以下の酸性土では欠乏症などが発生しますので、気をつけてください。無肥料の用土より肥料分のある用土の方が、早く苗が大きくなります。
タネが非常に小さい微細種子で育苗期間が2カ月程度と長くかかるため、200穴のプラグ容器を利用します。プラグにしっかり土を詰め、播種前にたっぷりと水やりしておきます。プラグの土を指で軽く鎮圧し、くぼみをつけておくとタネまきしやすくなります。育苗中に緑色の藻が生えたりしますので、表土にバーミキュライトを薄くまくと、藻を少し抑えられます。
◎播種(タネまき)
ペレット種子タネまきは、微細種子なので注意しながらプラグ1穴に2〜3粒まいていきます。
現在、タキイで販売しているユーストマは、タネに粘土質でコーティングしたペレット種子を使用しているので、手軽にタネまきができます。ペレット種子の場合はタネまき後にペレットがしっかりくずれるようにたっぷりと水やりをします。
タネまき後は20℃くらいの温度で管理してください。温度が低いと育苗期間が長くなります。平均気温が25℃以上になると、節間が伸びなくなるロゼットになる場合があるので注意します。発芽には光を必要とする好光性種子なので覆土はしないでください。
◎水やり
発芽まで2週間から20日間かかります。その間は決して土を乾かさないようにハス口でそっと散水してください。発芽までプラグの下部1cm程度を水につけておいてもよいですが、藻が生えやすくなります。発芽後も上からハス口でそっと散水します。
◎管理
加湿しすぎないよう、また決して乾かさないよう、適湿で管理します。発芽後のプラグ容器は床より上に置き、プラグの下部が空気の層に触れるようにして、下部より根が出てしまわないようにします。
◎施肥
肥料が不足すると葉の色が薄い黄緑色になりますので、様子を見ながら1000倍程度の液肥を与えてください。日当たりのよい場所でタネまきから育苗まで行いますが、用土がすぐ乾いてしまうような場合は30%程度の遮光をしても大丈夫です。
◎間引き
タネまき後1カ月くらいで本葉2枚が展開してきますので、プラグ1穴に2株以上発芽していたら苗を1本に間引きします。

定植(植え付け)

定植(植え付け)

タネまきから約2カ月で本葉4〜6枚になり植え付け適期となります。5号以上の深鉢やプランターでの栽培がおすすめです。タネまき用土と同様にpHが6.5程度に調整された清潔な用土を使用します。栽培期間が長いので、緩効性の肥料が混ぜてある用土が栽培しやすいです。植え付け前に用土にたっぷり水を含ませておきます。土が冷たい場合は根付きにくいので、日に当てて少し温めておくとよいでしょう。5号鉢で2〜3本、6号鉢では3〜4本、プランターでは12cm間隔に植えます。苗はピンセットで挟んでプラグから引き抜きます。

植え付けは根鉢と同じくらいの穴をあけて、そっと差し込むイメージで植えます。深植えは厳禁でプラグの表土と鉢土を同じ高さにしてください。根が弱いので植え付け時に株元を強く押えないようにします。

定植後の管理

定植後の管理

日当たりがよく雨の当たらない場所に置いてください。目標とする管理温度は15〜28℃くらいです。水やりは生育に応じて調節していきますが、定植直後は表土が少し乾いてきたら、たっぷり与えます。ただし、水のやりすぎは根腐れを起こしますので気をつけます。逆に乾燥させすぎても根を傷め、すぐに枯れてしまいますので適湿な管理をお願いします。

草丈が10cmを超えるころに、80cm程度の支柱を立てて誘引します。葉色が薄く茎がなかなか太くならない場合は、1000倍程度の液肥を与えるか化成肥料を施します。生長点に花芽が見えてきたら、潅水量を少し絞ります。花は各枝の下から順番に咲いていきます。咲き終わった花を花首の元から切りとっていきます。1枝から3輪以上は花を咲かせることができます。

病虫害防除

病気で一番怖いのは立枯病です。消毒した用土を使用し予防します。また加湿にしないように管理します。虫はアブラムシやオンシツコナジラミ、スリップス、ハダニなどが発生します。見つけ次第薬剤散布してください。育苗中にコバエがよく発生します。発生した時はハエ取り紙や市販のハエ用殺虫スプレーが効果があります。

病虫害防除

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