花が発するフェロモンがニホンミツバチを呼び集める
キンリョウヘンは中国原産のランで、小型のシンビジュームの一種です。キンリョウヘンが注目されているのは、花が発するフェロモンがニホンミツバチを呼び集めるためです。そのため「ミツバチラン」とも呼ばれています。なぜ、ニホンミツバチの養蜂にそのフェロモンが必要なのか、それはもともと帰巣本能が強く、家畜として飼育しやすいように改良されてきたセイヨウミツバチと異なり、ニホンミツバチは野生種で、ハチそのものは販売されることがなく、巣箱に誘導する手段がどうしても必要となるためです。ニホンミツバチは毎年春に群れが2群に分かれ、1群は新しい巣を見つけて移動します。これを分蜂といい、この新しい巣へと飛び立った群れを捕獲します。その誘導に必要なのがキンリョウヘンです。ちなみにキンリョウヘンは中国原産なので、ニホンミツバチを含むトウヨウミツバチは、そのフェロモンに誘われて集合しますが、セイヨウミツバチには効果はないそうです。
キンリョウヘンの管理は過保護にしないことが大切
シンビジュームはランの中では栽培しやすい種類で、特に小型のキンリョウヘンは耐寒性もあり、初心者でも手軽に栽培できます。性質も丈夫なので、むしろ手を掛けすぎず、過保護にしない方がよく育ちます。基本的な管理方法を下の表にまとめましたのでご参照ください。
キンリョウヘンのフェロモンに誘われて群がるニホンミツバチ。