キャベツ「おきな」特集!栽培方法・他おすすめ品種紹介
1980年に発表され、30年以上経った今でも幅広い方々にご愛用いただいている「おきな」は、「夏も春もまける」「早生種でよく太る」「結球後、畑に長くおける」「加熱調理に向き、おいしい」など、魅力いっぱいの品種です。1品種で夏まきも春まきも可能なので、1回の播種量が少ない家庭菜園にもおすすめです。収穫までの期間が比較的短い早生種で肥大も良好なので、病虫害防除の回数が減らせるなど、栽培が容易といえます。また、裂球が遅く、食べたい時まで畑に置いておくこともできます。食味もよく、熱を加えても適度に歯ごたえが残り、甘みが引き立ちます。
キャベツの発芽適温は15〜20℃。夏まきの場合、発芽までは「寒冷紗(かんれいしゃ)」の利用や育苗トレイ等を日陰に置くなど涼しくする工夫が必要です。徒長させず、よくしまった苗を作ることがポイントとなるので、育苗トレイ等を地面から30cm以上離して余分な水が抜けやすくすると効果的です。水やりは朝に行い、夕方には培土がやや乾いている状態が理想的です。定植5〜10日前からしっかりと外気に触れさせ、畑の環境に慣らせましょう。
水はけのよい畑を選ぶか、高畝(うね)栽培にします。定植の1カ月前に堆肥(たいひ)を1m2当たり2kg程度施し、よく耕しておきます。
必要なチッソ成分は1m2当たり20〜25gです。早生種であり、栽培は短期間になりますので、元肥主体で、全施肥量の7割程度を元肥、残りを追肥として施します。
本葉3〜4枚が定植適期です。夏まきの場合、定植時期が大変暑いので、定植後の乾燥には特に注意して潅水を行い、初期生育を促します。
定植後10日と20日を目安に追肥を施し、生育をスムーズに進めます。この際、中耕も同時に行うと根の動きがよくなり、生育を促すだけでなく除草効果もあります。収穫時期まで肥効が残っていると、裂球が早くなるだけでなく、腐敗に弱くなり、味も悪くなるので、追肥は早めに施します。
上から押してよくしまっていたら収穫適期です。外側の葉を広げて玉の部分を包丁で切り取ります。