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今年の家庭菜園でコレ作ろう!

数ある野菜、数ある品種の中から毎回テーマに合わせ、おすすめを紹介していきます。菜園の作業が一段落している冬の間に考えたいのが、来春からの計画です。春夏の菜園といえば、者役は夏の果菜類。なかでも欠かせないのが人気抜群のトマトです。その人気の理由を探り、おすすめの品種をピックアップしてみました。

品種が豊富で栽培する楽しみも倍増!大玉、中玉、ミニトマト。今年のトマトはどれを作る?

トマトの魅力 その1 ビジュアルのインパクトが圧倒的!

緑の葉を背景に赤い実の鮮やかさがより引き立ちます。トマト栽培はビジュアル的にも楽しい!緑黄色野菜ともいわれるように、野菜の中で一番多い色は緑、次いで黄色でしょう。表皮だけでなく中身まで赤いトマトは野菜の色としては少ない存在です。じつは赤という色には出っ張って見える性質(凸色)があり、パッと目に飛び込みやすく、強い印象を与えます。スーパーの売り場を思い浮かべてみてください。入り口に近い位置にトマトが並べられているケースが多く見られませんか。赤は目に付きやすいだけでなく、食欲や購買意欲をそそるという性質もあり、それをうまく利用した展示方法というわけです。そのうえトマトはボリューム感のあるかわいらしい丸い形ですから、誰もが好感を抱いて手に取りたくなるのです。
畑でもトマトはよく目立ちます。赤の反対色はやや青っぽい緑。反対色とはまったく異なる性質をもつ2色の関係を指し、色あわせの中で一番目立つ組あわせです。緑の葉の中に赤い実。これは遠目からでもよく目立ち、与えるインパクトも大きい! トマトの栽培が楽しいのは、赤という色、そして丸というかわいらしい形のビジュアル的効果も大きく影響しているのかもしれません。

トマトの魅力 その2 完熟トマトのおいしさは格別!

トマトが好き。その理由はなんといってもおいしさにあるでしょう。真っ赤に熟したトマトの新鮮でジューシーなおいしさはもちろん、煮込んでソースにした時の味わいの深さもトマトならではのおいしさです。「トマトはおいしい」には科学的な理由がちゃんとあります。トマトにはうまみ成分のグルタミン酸が豊富に含まれているのです。グルタミン酸を多く含むことで知られているのが昆布。最近では欧米でも昆布だしのおいしさが認められ、フランス料理などで利用されて注目を集めていますが、トマトにもそのだしと同じおいしさが豊富に含まれているのです。イタリアやスペインなどで頻繁に使われるトマトソースは、要するにだし的な存在というわけです。グルタミン酸は特に完熟したトマトに多く含まれているので、自分で栽培し、完熟するまで待って収穫したトマトは何よりおいしいわけです。さらに最近では糖度の高い品種も登場し、甘みと酸味の絶妙なバランスがトマトならではのおいしさを生み出しています。

トマトの魅力 その3 栄養価が高いヘルシー野菜

トマトの赤はビジュアル的に目立つだけではありません。その鮮やかな赤の正体はカロテノイドの1種であるリコピンという色素です。カロテノイドには「悪玉酵素」とも呼ばれる活性酵素を消し去る作用があり、なかでもリコピンには高い作用があることがわかり、注目を集めています。体内の活性酵素が増えると動脈硬化などの生活習慣病のきっかけとなったり、またガン細胞ができる一因になるともいわれています。トマトを食べてリコピンを摂取することは、生活習慣病の予防としても効果が期待できるのです。
さて、そのリコピンですが、生で摂取するより油と一緒に摂取した方が吸収がよくなる性質があります。オリーブオイルで炒め煮にしたトマトソースはリコピン摂取のうえで理にかなった調理法といえます。完熟トマトがたくさん収穫できたら、ぜひトマトソースにして保存してみてください。たくさん収穫できるミニトマトはオーブンで焼いて水分を飛ばし、密閉容器に入れてオリーブオイルに浸したセミドライトマトにしておくと保存がきき、パスタソースなどに手軽に利用できます。

トマトの魅力 その4 サイズや糖度の違いなど品種が豊富

トマトには大玉、中玉、ミニトマトというサイズの違いがあります。「桃太郎」シリーズに代表される大玉トマトは、みずみずしさが大きな特長で、さわやかな甘みが持ち味。「フルティカ」のような中玉トマトはぎゅっと濃縮したうまみが魅力で、使い切りやすいサイズで利用しやすいことから最近人気が上がっています。ミニトマトは鈴なりに実る姿が魅力的で、サラダの彩りはもちろん、お弁当にも使いやすく、糖度の高い品種はおやつやデザートにも最適です。それぞれの品種によって糖度や酸味も異なるので、味覚にあう、また利用目的にあう品種を選んで栽培するとよいでしょう。人気の野菜で品種も豊富に揃っているため、必ずお気に入りの品種が見つかるのもトマト栽培の魅力。毎年定番のお気に入り品種を栽培すると同時に、新しい品種も育ててぜひ味比べを楽しんでみてください。
大玉、中玉、ミニトマトの各品種の中から、初心者でも栽培しやすい品種をご紹介します。

大玉トマト

「CF桃太郎ファイト」

「CF桃太郎ファイト」

「桃太郎」シリーズの中で最も糖度が高い品種です。酸味が少なめなのでより甘さが感じられ子どもにも喜ばれる味です。葉かび病耐性があり、減農薬栽培にも最適です。

「桃太郎ゴールド」

「ホーム桃太郎EX」

家庭菜園に最適な品種で、葉かび病耐性がつき、より作りやすさがアップ。着果性に優れ、栽培後半までスタミナが続きます。糖度と酸味のバランスがよく、どんな料理にも利用できます。


「桃太郎8」
「桃太郎8」

奈良ブランドで露地栽培に最適アスカルビー

糖度、酸味、うまみのバランスがとてもよく、食味に優れた品種です。果実は多肉質でかたく、日もちがよいのも特長。おいしさにこだわるならこの品種を栽培してみるのがおすすめ。

「桃太郎ゴールド」

四季なり性で味も抜群純ベリー2

鮮やかな橙黄色の「桃太郎」で、とても作りやすい品種です。草勢がややおとなしめで、初期の草勢管理がしやすく、着果も安定しています。緻密な肉質で、橙黄色のトマトの中でも食味がよいのが魅力。

中玉トマト

「フルティカ」

「フルティカ」

平均果重40〜50gの中玉が房で実る姿はボリューム感があり、作りがいがあるのが魅力。中玉トマトの中では群を抜く甘さで、酸味が少なく、果肉が滑らかなため、糖度以上に甘く感じられます。葉かび病にも耐性があり、裂果が少ないので、露地栽培でも作りやすく、家庭菜園でぜひ栽培してみてほしい品種です。

まだ実が小さな状態のフルティカ。これから膨らみ始めボリュームアップ!

ミニトマト

「千果99」

「千果99」

初めてミニトマトを栽培するなら、まずは病気に強いこの品種がおすすめ。黄化葉巻病、葉かび病、斑点病に耐性があり、作りやすいミニトマトです。糖度が高く、肉質が緻密でとてもおいしく、早くから熟してたくさん収穫できます。

「オレンジ千果」

「オレンジ千果」

見た目もかわいらしいオレンジ色のミニトマト。従来のミニトマトの約3倍のカロテンを含み栄養価も抜群。糖度が高くとても美味。作りやすい品種なので、少量でもあると料理の彩りに利用できて便利です。

「ぺぺ」

「ぺぺ」

平均果重15gの極小さなミニトマトです。まん丸のかわいらしい実が鈴なりに実る姿は圧巻。低段から安定して糖度の高い実が収穫できます。子どもと一緒に栽培するなら、たくさん収穫できるこのトマトがおすすめ!

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お気に入りの品種をタネから栽培しよう!

トレイにタネまき後、元気に育ったトマトの苗。加温装置を使えば温度管理も手軽にできます。家庭菜園では4月下旬〜5月上旬、ちょうどゴールデンウィークのころに苗を定植するのが一般的ですが、栽培に少しなれた方ならタネからの育苗もおすすめです。タネから育苗する利点は、まず、お気に入りの品種を必ず栽培できること。また、面積の大きな畑では、苗を購入するよりずっとリーズナブルで、その分いろいろな品種を栽培することができます。もう一つ、苗の生長具合を自分の目で確認して植え付け適期の状態を見極めることもできます。
植え付けの適期から逆算すると、2月下旬〜3月がタネまきの適期となります。ただし、その時期はまだ気温が低く、トマトの発芽適温20〜30℃を維持するには、加温装置が必要となります。最近では手軽に利用できる加温装置が流通しているので、それを利用すれば温度調節も意外に手軽にできます。タネから育苗すると生育のプロセスを見るのも楽しく、育てた苗に愛着もわきます。

育苗におすすめの加温装置

「愛菜花」

「愛菜花」

「愛菜花」は部屋の中でも手軽に置けるコンパクトなサイズの育苗器。初めて育苗にチャレンジする方やそれほど多くの量を育苗しない方には最適です。トレイにタネをまいたら発芽適温にダイヤルをあわせ、発芽したら今度は生育適温にダイヤルを調整。発芽適温と生育適温には微妙な差がありますが、「愛菜花」なら細かい温度調整も簡単にできます。

「農電園芸マット・デジタルサーモセット」

「農電園芸マット・デジタルサーモセット」

「愛菜花」のふたに届くまで生長した苗は容器から出し、鉢上げして育てますが、まだ気温が低い時期なので、しばらくの間は保温マットの上に置いてビニールハウスの中で管理するのがおすすめです。そんな時に便利なのがこのマット。デジタルサーモと併用すれば、設定した温度を保ち、育苗に欠かせない温度管理が簡単にできます。特殊構造のマットは水に濡れても大丈夫なので、マットにポットを並べたまま水やりできます。

「保温育苗パーフェクトドームセット」

「保温育苗パーフェクトドームセット」

低温期の育苗のために必要な部材が一式セットになったのがこの商品。「農電園芸マット」とサーモスタット、ビニールハウスがセットになっており、商品が届いてすぐに育苗を始めることができます。マットにぴったりサイズのビニールハウスは簡単に組み立てられ、水やりの際やハウス内の温度調整のために天井部分を手軽に開閉できます。

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